2014 Fiscal Year Research-status Report
母親側リスク要因を持つこども虐待ボーダーライン事例支援スキル測定ツールの開発
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26463555
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
小笹 美子 島根大学, 医学部, 教授 (10295313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
當山 裕子 琉球大学, 医学部, 講師 (90468075)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | こども虐待 / 母子保健 / 保健師 |
Outline of Annual Research Achievements |
子ども虐待ボーダーライン事例に対する保健師の支援を充実させるために、保健師がこども虐待支援でもちいている支援スキルを測定するためのツールを開発することを最終目的とし、平成26年度は、医学中央雑誌をもちいてこども虐待事例支援に関する先行文献から予防的支援、保健師や家庭児童相談員等の専門職が用いている支援スキルを抽出した。2007年から2012年までの間に発表されたこども虐待に関する文献328件のうち、保健師を対象とした調査研究は約30件であった。これらの文献から保健師がこども虐待ボーダーライン事例を支援するために用いている支援スキルを抽出し、保健師の支援活動について整理、分類を行った。 平成27年度は、文献検索の範囲を広げ、保健師以外の地域でこども虐待ボーダーライン事例の支援を行っている専門職の支援スキルについても分析を行う。集めた文献をもとに、支援スキルについて整理、分類し、研究協力者とのグループディスカッションで支援に必要なスキル項目を検討する。検討したスキル項目を基に測定ツールを作成し、保健部門の保健師を対象にプレテストを実施する。 用語の定義:本研究のこども虐待ボーダーライン事例とは「保健師等が母子保健活動を展開する中で子ども虐待事例かどうか判断に迷いながら継続支援を行っているこども虐待事例(含む疑い)」とする。こども虐待について判断に迷いつつ支援している事例であり、明らかな虐待事例は含まない。育児困難事例、ヒヤリハット事例と表現されることもある。気になりながら数年にわたり支援を継続している事例や支援がなければ将来こども虐待事例として浮かび上がる可能性がある事例を含む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究スタート時に職場が変わったため、新しい環境での研究開始に時間が必要であった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、すでに収集し分類をした先行文献を用いて、保健師や家庭児童相談員等の専門職が用いている支援スキルを抽出する。 支援スキルを「発見」、「アセスメント」、「介入」、「連携」などに分類し、測定ツールの原案を作成する。 作成したこども虐待ボーダーライン事例支援スキル測定ツール(案)をこども虐待事例支援経験が5事例以上ある保健師と保健師経験2~3年目の保健師各5名程度にプレテストを実施し、測定ツールの修正を行う。年度の後半に作成した支援スキル測定ツールを用いて保健師を対象に調査を実施し、妥当性、信頼性の検討を行う。
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Causes of Carryover |
消耗品の購入の調整のため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品の購入を予定している
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Research Products
(2 results)