2015 Fiscal Year Research-status Report
母親側リスク要因を持つこども虐待ボーダーライン事例支援スキル測定ツールの開発
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26463555
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
小笹 美子 島根大学, 医学部, 教授 (10295313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
當山 裕子 琉球大学, 医学部, 講師 (90468075)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | こども虐待 / 保健師 / 母子保健 / こども虐待ボーダーライン事例 / 支援技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
子ども虐待ボーダーライン事例に対する保健師の支援を充実させるために保健師がこども虐待支援でもちいている支援スキルを測定するためのツールを開発することを最終目的とし、平成27年度は、収集した文献から支援スキルを検討したが保健師が実践的に用いている支援スキルの記述が少なかった。そこで、当初計画になかった保健師に対する聞き取り調査を実施した。こども虐待事例支援経験が5事例以上ある保健師6名から事例概要と支援経過について聞き取った。調査は倫理委員会の承認後に実施し、聞き取ったデータの逐語録を作成した。 また、第6回国際地域看護学会で「Mothers' Backgrounds in Child Abuse Cases Where Public Health Nurses Are Involved: Their Support in Borderline Cases of Child Abuse」の演題発表、第2回国際ケアリング学会で「The influence of the mother's anxiety of the child-rearing to nurture and child care support」の演題発表を行った。
用語の定義:本研究のこども虐待ボーダーライン事例とは「保健師等が母子保健活動を展開する中で子ども虐待事例かどうか判断に迷いながら継続支援を行っている母子の事例」とする。こども虐待について判断を迷いつつ支援している事例であり、支援当初からこども虐待事例と判断されている事例は含まない。気になりながら数年にわたり支援を継続している事例や支援がなければ将来こども虐待事例として浮かび上がる可能性がある事例を含む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
文献をもとに尺度項目の抽出を試みたが、具体的な支援技術について記述されている文献が少なかった。そのため、当初の計画になかったこども虐待ボーダーライン事例支援経験がある保健師から支援実践事例を聞き取ることを追加した。聞き取り調査の準備、倫理審査委員会の承認、調査実施、逐語録作成に時間がかかった。 また、平成28年2月から研究代表者の小笹美子が健康上の問題で入院治療となり研究に従事することができなかった。 聞き取ったデータの分析は次年度に行う。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、聞き取った逐語録データを用いて保健師が支援で使っている技術を抽出する。抽出した技術と文献から取り出した技術を統合し、保健師が用いている支援スキルを支援の時間経過にそって「発見」、「アセスメント」、「支援・介入」、「連携」などに分類する。 支援スキルの測定ツールの原案を作成し、保健師を対象にプレテストを行う。
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Causes of Carryover |
研究代表者である小笹美子が2月から3月に健康上の理由で約1か月間入院し、研究を実施することができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度の調査、成果発表の費用として使用する。
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Research Products
(3 results)