2018 Fiscal Year Research-status Report
高齢者世代が参画する地域のつながりを重視した効果的な子育て支援プログラムの開発
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26463579
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
草野 恵美子 大阪医科大学, 看護学部, 准教授 (70346419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳩野 洋子 九州大学, 医学研究院, 教授 (20260268)
中山 貴美子 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (70324944)
合田 加代子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (20353146)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 少子高齢社会 / 子育て支援 / 地域組織 / 男性高齢者 / 地域包括ケアシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の研究目的は、高齢者世代が参画する地域のつながりを重視した効果的な子育て支援プログラムを検討することである。子育て世代が子育てしやすいと感じる地域のつながり方に関する先行研究では、密着度が強すぎるつながりよりややゆるやかなつながりの方が適している可能性が示唆されており、高齢者が参画する地域のつながりを重視した子育て支援プログラムの検討においても有効な地域のつながり方についての考慮が必要であると考えられる。これまでの検討において、めざすべきプログラムの目的の焦点化をし、地域のつながりを重視した子育て支援活動に取り組む意思のある高齢者対象の学習プログラムの開発に向けて、研究分担者とともに議論を重ねてきた。その中で、本プログラムでは最終的には子育て支援者となる高齢者自身の健康への寄与も念頭に置いていることから、高齢者の中でも、地域とのつながりが薄く、仕事からの引退後の生きがいづくりや健康保持が公衆衛生学上の課題となっている男性高齢者をプログラム対象者とすることとし再検討してきた。 今年度は男性高齢者の特徴や子育て支援を含む社会貢献への関心度やニーズ等について把握するための調査実施のために関係機関からの情報収集を行った結果、地域特性の影響が考えられたため、調査地の再考を行うこととなった。その一環として、本研究の中核である地域全体での包括的な支援と地域特性を検討するための基礎資料を得るために、公開されている全国約420市町村の地域包括ケアシステム先進事例の分析を行っている。またこれまで分担者と検討した先行研究における知見に関する論文を作成して成果発表を行った。次年度はこの結果を活かし、地域特性も踏まえた学習プログラム案を作成する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定している調査に関して地域特性を踏まえた調査地再考が必要となり、さらに地域特性に関する基礎的研究として全国約420市町村の地域包括ケアシステム先進事例の分析を計画に加えたこと、また、研究代表者の育児休業に引き続く育児による短時間勤務による影響等により計画に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
地域特性の影響も踏まえて効果的に研究を進めるために新たに計画に加えた地域包括ケアシステム先進事例の分析をまとめ、調査を実施した上で、最終目標である男性高齢者を対象とした子育て支援プログラムを作成する。遅れを取り戻すための工夫の1つとしてプログラム作成は当初、研究者のみで案を作成しその後、関係者からの意見収集を行う予定であったが、案の作成段階から当事者である男性高齢者や関係者の協力も得て当事者目線でのプログラム作成を効率的に進めていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
地域特性を踏まえた調査実施の必要性から調査地の再検討が必要となったことや全国の地域包括ケアシステム先進事例の分析を計画に加えたことなどから、次年度使用額が生じている。次年度の使用計画としては、先進事例分析の成果創出や調査の実施およびプログラム案作成段階からの当事者等関係者の研究協力等に次年度使用額を使用していく計画である。
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Research Products
(1 results)