医療が必要な障害児のよりよい地域生活支援のための「医療的ケア必要度スコア」の開発

2014 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 26463582
• Research Institution: St. Mary's College
• Principal Investigator: 田中 千絵 聖マリア学院大学, 看護学部, 講師 (60321303)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 猪狩 恵美子 福岡女学院大学, 人間関係学部, 教授 (10403908)
• Project Period (FY): 2014-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: 医療的ケア / 重症児 / スコア

Outline of Annual Research Achievements

医療的ケアが必要な児童生徒の地域生活（特に学校生活）における研究は、近年急速に増えている。これまで学校看護師の職務についてあまり明らかではなかったが小児看護を中心として関心が高まっている。
平成26年度は、研究申請後より新たな医療的ケアに関する文献研究を行った。本研究では医療的ケアの「スコア化」をめざしているが、類似する研究はまだ見られていない。スコア化を研究するうえで、「超重症児スコア・準重症児スコア」を作成された鈴木医師と連絡調整を行い、本研究の指導・助言をして頂くこととなっている。また、東京都立の特別支援学校の学校看護師、大阪府立特別支援学校校長、山口県立特別支援学校養護教諭などと連携して研究できるよう人的環境を整えている。
京都の医療的ケアネットでも、福岡での3号研修の実施の状況（医療的ケアの学校における実施状況）について報告を行った。
「スコア化」を行う上で、まず、特別支援学校で行われている「医療的ケア」とその他の「観察」［見守り］など多くの項目についてピックアップするため、全国の特別支援学校（これまでの聾学校を除く）に調査用紙を配布し、行われている項目・回数を調査するための調査用紙を研究分担者である猪狩と現在作成中である。作成した調査用紙は、当大学の倫理委員会と通した上で、近隣の特別支援学校の学校看護師にパイロットを行う予定。
26年度中に全国の調査対象となる特別支援学校の住所を業者委託し拾い上げを行っている。研究分担者である猪狩と共に研究協力者をさらに増やすために、東京、京都、神戸、仙台の特別支援学校の学校看護師へ協力依頼に出向く予定。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当大学で助産教育を行っているが、平成26年度後期より担当教員が病休となり、授業・実習を一手に任されることとなり、予定していた研究協力をお願いしていた特別支援学校の看護師のところへ出向く時間がとれなかった。

Strategy for Future Research Activity

本年度の研究は、現在作成している調査用紙によるパイロット調査を行ない、調査用紙の修正を行い全国調査を行う。得られた回答より医療的ケアの項目・回数などにより分類するところまで予定している。
そのため学校看護師の協力が必須になることから、現在よりさらに協力者を得る必要がある。医療的ケアの進んでいる地域、モデル事業として先駆的にある地域（東京・仙台・大阪）の特別支援学校の学校看護師へ訪問研究分担者と共に現地調査に出向くことから、研究費の多くは旅費として使用予定。

Causes of Carryover

研究分担者と現地調査に行く予定だったが、平成26年度後期より、同一領域の教員の病欠により、講義・実習を一手に引き受けることになり、研究にあてる時間が大幅に減少したため、研究分担者と出張の調整ができず旅費の支出がなかった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

本年度は、医療的ケアの先駆的モデル地域である（東京・仙台・大阪）の特別支援学校の学校看護師を訪ねて、研究分担者と共に研究協力を依頼し、今後3年間の調査に協力を得る