2016 Fiscal Year Research-status Report
医療が必要な障害児のよりよい地域生活支援のための「医療的ケア必要度スコア」の開発
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26463582
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Research Institution | St. Mary's College |
Principal Investigator |
田中 千絵 聖マリア学院大学, 看護学部, 准教授 (60321303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪狩 恵美子 福岡女学院大学, 人間関係学部, 教授 (10403908)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 医療的ケア / 特別支援学校 / 学校看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
7月京都府立向日が丘支援学校看護師に対し、作成したアンケート用紙を使用しプレ調査を行いアンケート用紙の妥当性の評価し修正を行った。全国の学校看護師の配置のある特別支援学校(聾学校を除く)配布先と学校看護師数について調べ住所録を作成。アンケート用紙印刷、学校長の承諾を得、人数分配布した。12月全国の特別支援学校に配属されている学校看護師1250名に対しアンケート調査を行い401名から回答が得られた。結果として学校看護師の業務内容は医療的ケア3項目にとどまらず多岐に亘っていた。また、痰の吸引一つにしても子どもの個人差によってケア技術の難易度の高いもの、頻回で傍を離れられないものなども見られ負担感も強いものもあった。業務項目も学校看護師の業務として行わなければならないものか、学校教員のケアで行えるものであるかなど検討を要するものも見られた。また、保護者の意向によりケアされているものもあり、さらに学校看護師の業務を複雑にしていた。学校看護師は配属されている学校で単身勤務しているものが多く一人で子どもの体調について判断を迫られていて負担感は強いものと考えられた。 7月28日筑後特別支援学校職員に対し「学校看護師の業務とアセスメント力」についての講義を行った。校内での学校看護師の理解が深まった。 10月9日(日)聖マリア学院大学の協力のもと、科学研究費によるセミナーを開催。福岡の医療と教育を考える会が共催でヒバリクリニックの高橋昭彦医師を招聘し、「特別支援学校における合理的配慮」について講演を行った。学校教員、医師、PT,看護師、大学教員など90名の参加があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
看護学教育(講義・実習)を行ってきたが同じ領域内の産休代替教員が見つからず学内業務が多忙となり、当初の計画より研究に時間を割くことができなかった。 400件の回答されたデータもやや複雑で入力に手間がかかり、結果内容の検討が遅れこんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、「超重症児スコア」を作成された鈴木医師に相談し、スコア化作成の考え方・手段について指導をもらう予定。学校看護師の行っている詳細な看護業務の洗い出しをおこなってきたので、さらに追加調査可能と回答された学校看護師に対しスコアリングに関する再調査を予定。今年、明らかになった業務内容についてスコア化を行う。 9月16日~18日名古屋にて日本特別支援教育学会において「特別支援学校における医療的ケア項目と看護師業務の負担感」発表予定 8月5日6日宮崎にて全国障害者研究会にて「医療的ケアと学校看護師」(仮)を発表予定 10月14日15日埼玉大学にて「医療的ケアのスコア化」(仮)について発表予定。2月頃より研究報告書作成予定。
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Causes of Carryover |
大学教育において産休代替も見つからず、研究の時間が取れなかった。しかし全国対象のアンケート調査を行い学内での結果の検討を行うことに始終したため研究費に使用が少なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の助成金と合算して、遠方の研究協力者(医師)へ数回出向く予定であり、その旅費として使用する予定である。さらに成果発表を予定しており学会参加としての旅費として使用予定である。
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