2016 Fiscal Year Annual Research Report
Definition and Implementation of Electronic Clinical Pathway for Requirements for Eliminating Communication Failure among Medical Staffs
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26502008
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
鈴木 斎王 宮崎大学, 医学部, 准教授 (60305084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉原 太郎 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (50401948)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | クリニカルパス / 異職種間応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護師へのインタビューの結果、クリニカルパス作成に関与することで、知識の増加や段取りの良さ、学習の積極性があると感じているものが多かった。しかし、クリニカルパス作成のメリットを感じている者ほど自己の知識や技術を示す機会が減っていると感じていた。これらのことから、クリニカルパスの作成時の関与と利用時とでは看護師の意識が大きく異なることが分かった。知識・技術の取得によって、医療の質の向上や能力の発揮の機会が増えることを期待してはいるが、クリニカルパスを利用することで、折角取得した知識を発揮する機会が減ることへの不満が伺える。 また、プロトタイプにより医療記録のモチベーションは他職種からの応答の有無(医師‐看護師など)で変わるが、同職種者(看護師‐看護師など)がかかわるとモチベーションが低下することが分かった。 これらのことからクリニカルパス作成時には他職種での議論が可能であり、知識もモチベーションもあがる。患者適用時には看護師はクリニカルパスを医師からの単なる指示として受け取っている可能性が高く、知識・技術が発揮できないと不満に感じている。 多職種コミュニケーションツールのプロトタイプはこの不満を解消することを一つの目的として作成した。看護師の記録や行動等に対して医師、看護師から、称賛のコメントを追加できるようにしたところ、医師等からの応答に対しては正の評価につながっていると感じ、逆に、同職種からの応答に対しては負の評価と感じていた。他の職種からの称賛コメントが反映されるシステムがコミュニケーションの改善と記録の充実に効果的であると考えられた。
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