2018 Fiscal Year Annual Research Report
An Analysis of Rules and Structures for Genealogy by comparison with heraldry
Project/Area Number |
26503015
|
Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
柴田 みゆき 大谷大学, 社会学部, 教授 (50321063)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 誉史加 大谷大学, 文学部, 准教授 (00440868)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 系図 / 紋章 / 円形系図 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度となる2018年度は、2017年度までのイングランドの紋章調査と日本の系図整理に加え、ポーランドでの現地調査を行った。以下に、概要を記す。 (1)イングランドにおける紋章調査については、ロンドン及びその近郊における現地調査と、大英図書館での資料調査の二種類を行った。現地調査については、2017年度までの実施状況の検討からさらなる継続調査が必要と判断した地方、および新規調査が必要と判断した地方の図書館及び教会・墓地を中心に実施した。特筆すべき点としては、史料から紋章情報が欠落していく過程の具体例を得た事が挙げられる。得られた静止画資料は2018年度分だけでも膨大な数にのぼり、この整理には画像処理分野を含んだ新たな検討が必要である。大英図書館での資料調査については、当日の現地調査で得た情報に対する即時調査と、日本での研究に基づく資料の収集と整理の二種類を行った。 (2)日本の系図整理については、2018年度は円形系図の資料解読及び整理を中心に行った。円形図にはそれまでの日本の系図には極めて珍しい女子の名の記載をはじめ、検討すべき点がまだ多く、本研究で得られた資料をもとに今後も検討が必要である。 (3)ポーランドにおける紋章調査については、ワルシャワ及びポズナンにおいて教会・墓地を中心に現地調査を行い、多くの静止画資料を得た。イングランドとの紋章比較において、調査及び資料整理には政治状況及び宗教宗派の違いについても考慮する必要性を理解した。 (4)研究成果として『系譜系図研究による人文知と情報学との循環』と題する報告を、連携研究者である生田敦司がワークショップ「人文情報学の最前線2018」において行った。
|