2016 Fiscal Year Annual Research Report
The documentation for Forest with Traditions and Water in Eastern Asia
Project/Area Number |
26503019
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
李 春子 神戸女子大学, 文学部, 非常勤講師 (40535788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑子 敏雄 東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (30134422)
野間 直彦 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (80305557)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 伝統の森 / 持続保全 / 生態状況 / 河畔林 / 海岸林 / マングローブ |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度は、東アジアの水を巡る伝統の森の調査を持続保全に焦点を合せて行った。また、各地の写真、古図、空間位置、生態状況、由来、地域誌を図鑑の形式で資料化を進めた調査の結果、次のようなことが分かった。 1、台湾は、水を巡る「伝統の森」をマングローブ林を中心に行い、高度成長期に、オヒルギは絶滅して、メヒルギやヒルギダマシの2種類が多く増加している状況が分かった。一方、近年、マングローブに関する社会における関心が高まり、環境教育や観光、地域活性化等に再利用されていることが分かった。 2、韓国の「伝統の森」は、歴史的に作られた河畔林や海岸林が多く、特に海岸松林の保全の為、民間団体を中心に積極的活動が分かった。近年、「伝統の森」の中に風景の鑑賞と地域の文化活動等の拠点になる「亭子」が作られている。 3、日本の「伝統の森」は、持続保全に焦点を合わせて官・民、地域社会が一体になって保全に取り込む森の調査を行った。なお、一連の成果は、論文発表と共に2016年6月3日、石垣市での講演会を通して、地域社会に研究成果の還元を試みた。今後、東アジアの「伝統の森」100カ所の文化誌をまとめて、日本、韓国、台湾の比較論文と共に刊行を試みる計画である。
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Research Products
(6 results)