2016 Fiscal Year Research-status Report
集合住宅・住宅地における地域オンサイト・マネージャーの職能に関する研究
Project/Area Number |
26504010
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
斉藤 広子 横浜市立大学, 国際総合科学部(八景キャンパス), 教授 (10257529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼重 賢太郎 明海大学, 不動産学部, 准教授 (20419039) [Withdrawn]
中城 康彦 明海大学, 不動産学部, 教授 (30286009)
小川 清一郎 明海大学, 不動産学部, 教授 (90255034) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 空き家 / 地域資源 / オンサイトマネージャー / 地域マネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
地域の空地・空き家の問題を予防し、空き地や空き家を利活用するために、地域においてオンサイトにマネージャーとなる人材・組織・ネットワークが必要であるという視点から研究を進めた。 1. 空き家施策について、国土交通省、横浜市、横須賀市、二宮町、金沢市、京都市等に聞き取り調査を行い、地域での核となる人材の育成実態等を把握した。2.空き家を利活用している事例として、京都市、大阪市、横浜市、横須賀市等の事例を把握し、郊外戸建て住宅地およびマンション等で、地域の拠点として利用する上での課題として法的課題や経済的側面、工学的な側面などを把握した。3.空き家を実際に発掘し、その空き家を利活用し、地域拠点として利用する上での課題を、空き家利活用プロジェクトとして実践し、その課題を把握した。4.流山市で高齢者が空き家にする前に自分の意志で住替えを実践するための相談会を開催し、住替え支援及びそれをサポートする地域支援体制を検討した。5.新たな地域のマネジメントシステムを考察するために、借地型のイギリスの事例および、所有者による地域マネジメントの実践を行っているタイでの事例をあわせて把握した。 調査等を、2016年4月から2017年3月まで実施した。 以上の結果より、空き家の利活用の促進には、住まいの利用時からの耐震性能の向上の推進、空き家にする前に相続を含めた相談体制の充実、効率的な所有者把握方法、多様な専門家との共同・連携による推進体制の整備等が必要である。さらに、地域で核となる人材の育成、専門家の育成、行政と民間の協力体制づくり、地域関係者のネットワークづくり、空き家を利活用した際に地域の拠点となる方策の検討が必要であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
空き家の施策および空き家の利活用に関する実態が把握できたこと、また空き家を実際に利活用する実践プロジェクトを実施できたことから、研究は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は空き家予防及び空き家利活用を地域で実践する場合の具体的な課題およびそれを予防・解消するための地域モデルの構築に向けて研究をすすめる。
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Causes of Carryover |
本年度はより実践的なプロジェクトを実行し、社会実験を実施する。昨年度はその準備を行っていたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は空き家などを利活用し、地域のオンサイトマネージャーとなる人材の在り方を検討するための調査・実践的研究を進める
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Research Products
(7 results)