2015 Fiscal Year Research-status Report
超臨界流体抽出分離技術を用いたステロイドミクスシステムの開発と応用
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26505007
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
馬場 健史 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (10432444)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 超臨界流体 / 超臨界流体クロマトグラフィー / 超臨界流体抽出 / 質量分析 / SFC/MS / ステロイド / メタボロミクス / ステロイドミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も引き続きステロイドミクスシステムの構築に取り組んだ.抱合体を含めた幅広いステロイド関連代謝物の解析が可能な分析系の構築を目的として,SFCにおける分離条件の検討に取り組んだ結果,SFCをベースとしたこれまでにない新しいUnified Chromatography分離系の構築に成功した(学会発表,論文投稿準備中).また,SFE-SFCにおける抽出条件および濃縮,溶出(分離)条件についても検討を行い,オンラインSFE-SFCによるステロイドプロファイリングが可能な最適条件を構築した(学会発表,論文投稿準備中).さらに,培養細胞,血漿,尿等の実サンプルを用いて,構築したステロイドプロファイリングシステムの検証についても実施し,必要に応じてシステム構成の改良,抽出・分離条件の最適化を行った. 次に,各種疾患等に特異的なステロイドプロファイル情報の取得を目的として,構築したステロイドミクスシステムを用いた応用研究に取り組み,ステロイド類の変動が予想される各種実サンプルの分析を試みた.まず,培養細胞やモデル動物の血漿,尿,糞便等のサンプルにおけるステロイドプロファイル解析を実施し,それぞれに特異的なステロイドのプロファイルを取得することができた(学会発表,論文投稿準備中). また,上記と併せて目的とするステロイドミクスシステムに適用可能なオンラインSFE-SFC-MS装置および同装置を用いたステロイドプロファイリングアプリケーションの開発に島津製作所と引き続き取り組んだ.当該研究で蓄積した知見をもとに,ステロイドミクスシステム構築に向けた装置のさらなる改良についても行った.当該装置は,昨年度のPittocon2015でEditors' Gold Awardにつづき,「技術革新のアカデミー賞」として広く知られ,毎年世界の優れた技術 100 件に対して贈られる「2015 R&D 100 Awards」(米国 R&D マガジン社主催)や日刊工業新聞社2015年度十大新製品賞を受賞した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
オンライン超臨界流体抽出/超臨界流体クロマトグラフィー/質量分析を用いたステロイドミクスシステムの構築については,島津製作所にも協力いただくことにより装置の改良を含めた開発を実施することができ,実用的なシステムの構築ができた.また,実サンプルを用いたステロイドプロファイリングについても,先行して順調に進めることができている. さらに,島津製作所と共同開発したSFE-SFC装置が,昨年度のPittocon2015でEditors' Gold Awardにつづき,「技術革新のアカデミー賞」として広く知られ,毎年世界の優れた技術 100 件に対して贈られる「2015 R&D 100 Awards」(米国 R&D マガジン社主催)や日刊工業新聞社2015年度十大新製品賞を受賞した.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,構築したオンラインSFE-SFC/MSステロイドミクスシステムを用いて,がん,糖尿病,高脂血症,自己免疫疾患等ステロイド類の変動が予想される疾患モデル動物や臨床サンプルにおけるステロイドプロファイリングを試みる.実験動物におけるステロイドプロファイル情報をもとに,臨床サンプルにおけるステロイドプロファイル解析を実施する. また,必要に応じて装置の改良を含めたシステムの最適化についても実施し,より実用的なステロイドミクスシステムの構築に取り組む.併せて,実サンプルの分析結果をもとに,生体サンプルの解析に有用なライブラリの構築についても引き続き取り組む. また,得られた成果について学会,論文等で積極的に報告する.
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Causes of Carryover |
購入を予定していた一部標準品や血漿サンプル,カラム等の納品について年度内の入手が困難になったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に購入し,研究を実施予定.
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Research Products
(31 results)
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[Presentation] Automatically extraction and analysis using on-line supercritical fluid extraction (SFE) / supercritical fluid chromatography (SFC) system2015
Author(s)
Uchikata, T., Terada, H., Funada, Y., Izumi, Y., Bamba, T.
Organizer
SFC 2015, 9th International Conference on Packed-Column SFC
Place of Presentation
Loews Philadelphia, Philadelphia, Pennsylvania, USA.
Year and Date
2015-07-22 – 2015-07-25
Int'l Joint Research
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[Book] Polar Lipids: Biology, Chemistry, and Technology2015
Author(s)
Yamada, T., Nagasawa, Y., Taguchi, K., Fukusaki, E., Bamba, T.
Total Pages
544
Publisher
AOCS Press
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