2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the countermeasure for musculoskeletal atrophy in outer space
Project/Area Number |
26506025
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
志波 直人 久留米大学, 医学部, 教授 (20187389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 吉朗 国際医療福祉大学, 福岡保健医療学部, 准教授 (20439574)
田川 善彦 久留米大学, 医学部, 客員教授 (70122835)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | エルゴメータ / 呼気ガス分析 / 微小重力 / 表面電気刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、宇宙船内の座席でも使用可能なハイブリッドトレーニングシステム(以下HTS)付属座位型自転車エルゴメータ―を考案し、微小重力下でも使用可能かを検証した。20-30歳代の健常男性2名が、パラボリックフライト(放物線飛行)による微小重力実験を行った。HTSは大腿四頭筋、ハムストリングスへクランク角度に合わせて交互に拮抗筋電気刺激がかかるものとした。測定項目は電位、クランク角度、酸素摂取量、動脈血酸素飽和度、心拍数である。 HTS併用で座位型自転車こぎを3分間行い、その間、放物線飛行による1G→2G→μG→1Gの重力変化に晒された。HTS併用を計5回、通常の自転車こぎを計5回行った。心拍数は平均2.55拍、HTS併用が上昇した。酸素摂取量に有意差はなかったものの、電気刺激をかけても有酸素運動の妨げとはならなかった。クランク角度や電位は、2Gまたは微小重力であっても、適切なタイミングで刺激されていることが分かった。先行研究において、微小重力曝露で機能的残気量や換気量が低下するとの報告があるが、本実験での動脈血酸素飽和度に関しても、μG後の低下を認めた。 地上でもほぼ同条件で実験を行った。酸素摂取量と心拍数ではHTSあり・なしで変化を認めなかった。これは3分間と短時間であり、差が出なった可能性が考えられる。動脈血酸素飽和度に関してはHTSあり・なし両実験で2%程の低下を認めた。クランク角度や、電位は2Gまたは微小重力と同様に、適切なタイミングで刺激されていた。HTSは筋力増強訓練を主目的としたトレーニング機器であるが、座位型自転車こぎのような有酸素運動であっても妨げることなく、運動を遂行できた。更に有酸素運動効果を得るためには、より長時間でかつ長期間の運動を行う必用がある。
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Research Products
(3 results)