2014 Fiscal Year Research-status Report
放射線抵抗性細菌由来DNA鎖切断末端結合タンパク質の構造機能解析
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26506030
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
山田 貢 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 有人宇宙ミッション本部, 開発員 (80510924)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 構造生物学 / DNA修復 |
Outline of Annual Research Achievements |
すでに構築済みのDrDdrAコア領域の発現系に加えて中程度高熱性を有するDgeoDdrAのコア領域の発現系またDrDdrAおよびDgeoDdrAの全長の発現系を構築した。 DgeoDdrAコア領域については新規に結晶化条件を探索し、3オングストローム程度の回折能を持つ結晶を得ることに成功した。しかし、今年度中に予定されていた国際宇宙ステーションを利用した高品質タンパク質結晶生成実験が半年間延期されたため、平成27年度中ごろに宇宙実験がシフトしたため、宇宙実験は実施できなかったが、その間に全長型DdrAが細胞抽出液によってNまたはC末端がプロセッシングを受けることを新たに見出した。このプロセッシングは既存のプロテアーゼ阻害剤では阻害を受けないことも同時に見出した。また10merから30merの長さのオリゴDNAを合成し、それらオリゴDNAとDdrAコア領域との複合体を作製し、それら複合体の熱安定性を評価したところ、10merのオリゴDNAに対してもっとも強固に結合することを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定されていた宇宙実験が半年間延期され、構造解析のスケジュールは遅延したが、その間タンパク質発現コンストラクトの見直しや、細胞抽出液を用いたタンパク質プロセシングの項目を先行して実施したため、スケジュールの組換えは起きたものの計画上は順調に進呈していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
宇宙実験によって良質な結晶が得られ次第、構造決定を行い、得られた構造情報を基に迅速に変異体作製実験に移行する。 また今年度、結合するオリゴDNAが見いだせたため、そのオリゴDNAとの共結晶化を行いDNA認識機構を平成27年度中に明らかにしたい。
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Causes of Carryover |
年度内に予定していた宇宙実験が延期となり、宇宙実験条件検討に用いる消耗品等の購入を見送ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度中に宇宙実験を実施するため、その条件検討作業に用いる。
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