2014 Fiscal Year Research-status Report
自発的な睡眠覚醒に伴う皮質ニューロン群活動の二光子イメージング
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26507002
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
上田 なつ子(辻野) 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 助教 (40432166)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 睡眠 / イメージング / 二光子顕微鏡 / 覚醒 |
Outline of Annual Research Achievements |
睡眠は大脳新皮質(皮質)が司る高次脳機能に深く関与している。しかしながら、睡眠時の皮質の個々の神経活動を広い領域で明らかにした報告はほとんどない。本研究では、無麻酔マウスを用いて、睡眠時の皮質の神経活動をカルシウムイメージングにより広範囲に記録し、睡眠時の皮質の神経活動を明らかにする。これにより、睡眠の実態を明らかにすることを目的としている。 当研究室で独自に作成したシステムを用い、マウスの脳波および筋電図を測定し、睡眠・覚醒をモニターしながら、一次運動野の2/3層のニューロンのカルシウムイメージングを実施した。当初の計画にあるように、本年度は、錐体細胞特異的にカルシウム感受性たんぱく質であるGCaMPを発現したThy1-GCaMPマウスを用いて、睡眠・覚醒時の錐体細胞の活動を記録した。オープンスカル法にてGCaMPの蛍光を観察した。 本年度の実験から、睡眠時と覚醒時では、神経活動が異なることが明らかとなった。覚醒時はニューロン間の活動が非同期的であったが、NREM睡眠時は神経活動が同期していた。さらにREM睡眠時にも同期した活動が記録できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の計画通り、錐体細胞のイメージングが行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度からは、アデノ随伴ウイルスを用いてGCaMPを抑制性神経特異的に発現させ、抑制性神経の活動を記録し、錐体細胞と抑制性細胞の活動の違いについて検討する。
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