2014 Fiscal Year Research-status Report
思春期に対する睡眠を中心とした包括的生活習慣教育による介入研究
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26507009
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
兼板 佳孝 大分大学, 医学部, 教授 (40366571)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高校生 / 睡眠 / 調査 / 保健教育 / 思春期 |
Outline of Annual Research Achievements |
思春期にある高校生の睡眠問題は、学習効率を低下させるだけではなく、抑うつや身体症状の発生を促進し、心身の健康にも多大な影響を及ぼすと考えられている。そのため、思春期の睡眠問題は、学校教育ならびに学校保健の両面において重要な課題である。また、思春期は健康的な生活習慣を身につける時期として重要である。本研究では、高校生に対して、睡眠を中心にした包括的な生活習慣教育を実施し、こうした保健教育が思春期の睡眠習慣、健康意識、精神的健康度(メンタルヘルス)に及ぼす影響について検証するものである。研究では、同一の生徒集団を対象に、平成27年度と平成28年度に合計2回の自記式質問調査を実施する予定である。 平成26年度は、自記式質問調査や保健教育を実施する準備として、複数の高等学校の養護教員と相談しながら、自記式質問調査票、調査票記入マニュアル、睡眠習慣教育に使用する教材を作成した。睡眠習慣教育に使用する教材は、平成26年3月に厚生労働省が発表した健康づくりのための睡眠指針2014に基づき、この内容を紹介するものとした。1回5分の指導を12回にわたって行うプログラムを作成した。また、某市に所在する19校の高等学校長宛に研究の目的と方法を説明した上で、研究への協力を要請した。その結果、17校から質問調査への同意、12校から睡眠習慣教育への同意が得られた。さらに、研究代表者が所属する機関の倫理審査委員会への申請を行い、研究実施の承認を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は平成27年度に実施する質問調査や保健教育の準備として、自記式質問調査票、調査票記入マニュアル、睡眠習慣教育に使用する教材を作成することを計画した。おおむね、これらの準備を整えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度に、1回目の調査(ベースライン調査)を実施する。また、先行群の学校で睡眠に関する保健教育を行う。平成28年度に2回目の調査(フォローアップ調査)と待機群での保健教育を行う。平成29年度には、2回の調査結果を分析して、学会発表する予定である。
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Causes of Carryover |
作成した保健教育教材を印刷作業に廻す時間的な余裕がなかった。また、購入すべき統計ソフトの製品タイプについて時間をかけて検討する必要性が生じ、購入を次年度に延期した。また、これらの使用を次年度に移しても研究全体の進行に支障はないと判断した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
保健教育教材の印刷や統計ソフトの購入については、次年度に使用する予定である。
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