2016 Fiscal Year Research-status Report
睡眠呼吸障害の病態分析と個別化治療の構築を目指して
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26507011
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
中山 秀章 東京医科大学, 医学部, 准教授 (30444144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬戸口 靖弘 東京医科大学, 医学部, 教授 (90206649)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 睡眠呼吸障害 / 病態分析 / フェノタイプ / クラスター分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、睡眠呼吸障害(SDB)患者に対し、睡眠中に持続陽圧呼吸(CPAP)圧を増減させ、それに対する換気反応、覚醒反応をみることで、その患者の呼吸調節、覚醒性、上気道虚脱性とその相互関係を評価し、病態研究を行う研究である。 2年目(平成27年)では、11名に対し実験検査を行ったが、データサンプリング不十分な症例が多くいたため、3年目(平成28年)では、症例選択を厳密にした上で、症例数を増やし、複数回の検査協力を依頼するなどし、データ収集を増やし、解析を進めていくこととしていた。リクルートを積極に行ったが、協力者は10名であった。しかし、症例を選択し、実験検査の準備、経験を積んだことで、1回あたり実験検査でのトライアル数は格段に改善した。ただ、目標症例数に達しないこともあり、延長の上、さらに症例数を集積し、解析を進めていく。 また、この方法は、時間と労力を必要とするため、実臨床の現場での実施が難しいこともあり、PSG検査と関連づけられるかについても考慮している。その1つの方法としてクラスター分析を使用した臨床PSGデータに基づくフェノタイプ(サブタイプ)分類を行い、論文作成し、投稿予定である。 そして、今後、さらにその裏づけとなる本研究による分類の関連性を探り、応用的利用の可能性等の検討していく
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2年度(平成27年)の問題点としてあげた実験検査中に 1。入眠しない研究協力者がいた、2。最低圧4cmH2Oで安定トライアルできなかった、3。圧変動のトライアル数3回以下の症例がいたなど、1回の実験検査あたりのトライアル数が十分でなかったが、3年度(平成28年)では対象をより選定し、研究協力者に入眠できる工夫を合わせて依頼することで、入眠しなかった1名を除き、平均12.7(5-22)回のトライアルが実施できた。しかし、対象をより厳密に選定したため、目標症例数に半分以下しか、実施できていない。 PSG検査データとの関連性をみていく上でも、より症例の集積が必要であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
より一層、研究協力者のリクルートの推進および、複数回の実験検査の協力などをお願いすることで、エントリーを進める。 そのため、関連施設(睡眠総合ケア・クリニック代々木)の通院中の患者に対し、周知を進め、将来的には、CPAP以外の個別医療への可能性もあること、協力者には、金銭的代償もある研究であることを理解いただき、ボランティアにへの協力を仰ぐ。 症例の集積が悪い場合によっては、長期CPAP使用中の患者にも協力をいただき、後日、CPAPなしでのPSG検査を実施してもらうことで、SDBを再評価することも検討する。
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Causes of Carryover |
目標症例数に達していないこと、および、データ収集が十分でないため、解析を含めた人件費が、想定以上に少なく済んでいた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実施症例の増加および解析等の人件費が今後かかること、研究成果、論文の発表等の予定がある。
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Research Products
(2 results)