2016 Fiscal Year Research-status Report
東北復興型エコビレッジ創造支援システムの構築とその実証に関する研究
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26510010
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
風見 正三 宮城大学, 事業構想学部, 教授 (00510645)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 地域創造 / 持続可能な発展 / エコビレッジ / まちづくり / 社会的事業 / 田園都市論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、東北復興型エコビレッジの実現を目指して、多様な地域資源(自然資源、文化資源、産業資源)を活用した持続可能な地域創造システムを構築し、それらを踏まえた戦略的なプラットフォームの構築手法を考察するものである。具体的には、地域資源の魅力の再発見や新たな価値創造の視点から「コモンズ」の定義を行い、震災後の持続可能な地域創造の基盤となる戦略的なアプローチについて考察を行なった。また、これからの持続可能な地域創造のモデルとして、平成28年度は、デンマークのロラン等の地域循環型の産業創造システムを調査し、東松島市の「森の学校:宮野森小学校」を等をケースとした持続可能なまちづくりプロセスの構築を行ってきた。
これまでの主な研究成果としては、「社会的共通資本」の理念を踏まえた「コモンズデザイン」の視点から地域創造プロセスの構築を行い、被災地におけるサスティナブルコモンズの創造手法について考察を行った。また、これらの分析をとりまとめ、「震災復興型のエコビレッジ」の創造手法について検討するとともに、情報、コミュニティ、コモンズ等の視点から、持続可能なまちづくり手法の基本要件を整理し、日本計画行政学会全国大会(関西学院大学)にて発表を行った。また、本研究の対象である「東松島市の森の学校」が、2017年1月に落成式を迎えたことを受けて、「森の学校・完成記念シンポジウム」を開催するとともに、これらの計画プロセスをまとめ、「森の学校の計画とデザイン」として出版する準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
東北復興が6年目を迎え、震災復興事業の完成をみるプロジェクトも多くなっているとともに、地域創生の動きも活発化しており、関連自治体の行政業務が増大していることから、調査が遅れていた。そのような中、エコビレッッジの先進的なモデルともなるデンマークのロラン等に海外調査を実施し、その成果を踏まえて、今後のエコビレッッジの創造プラットフォームの設立を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、これまでの研究成果をとりまとめ、エコビレッジの創造コンソーシアムを設立し、その実践を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
本研究対象でもある東松島市の森の学校が完成時期にあたり、その推進業務が増大し、調査に遅れが生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果を関連関連学会で報告するとともに、放送メディアに継続的に開示していく。
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