2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on Redistribution of Radioactive Cesium in Fruit Tree in Tree
Project/Area Number |
26511005
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
高田 大輔 福島大学, 農学系教育研究組織設置準備室, 准教授 (80456178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安永 円理子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (00380543)
小林 奈通子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (60708345)
田野井 慶太朗 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (90361576)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 果樹 / モモ / ブルーベリー / 放射性セシウム / 福島第一原子力発電所事故 / 樹体内動態 / 経年変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2012年~2017年に採取した果実に関して、果実発育期間を通して、具体的には満開後15日から収穫(おおむね103日)までの間、果実を採取し、放射性Cs濃度とK-40の濃度を測定した。満開15日後の幼果における放射性Cs濃度が高く、いずれの年も共通の現象であった。その後、果実の肥大に伴い、果実中の放射性Cs濃度は大きく低下し、特に満開後60日までの低下が大きかった。経年的な変化を見たところ、収穫果実の放射性Cs濃度は、2011年から2013年までの期間は、1年経過するごとの3分の1程度に減少した。しかしながら、2014年以降2017年まではその低下はほとんどなかった。収穫時の放射性セシウム濃度は、年数の経過にもかかわらず、事故後5年目以降は下げ止まる一方で、満開後15日の放射性Cs濃度は2016年の現在も経年的に低下し続けている。この変化には、さらなる調査が必要であるが、果実中の放射性セシウムが、樹体中のどの部位に存在する放射性Csであるかが関係していることが考えられる。上記の通り、放射性セシウムの1作期間での濃度の変化としては、その変化率には違いがあるものの、毎年、同様の傾向を示している。その一方で、K-40の経年的な一定の変化はみられず、K-40 とCs-137では果実中に移行してくる由来源が異なる可能性が考えられる。 ブルーベリーを用いてCs-133 とCs-137 を同時に地上部に施用した場合、果実への移行割合は類似であった。また、土壌中にCs-133 とCs-137 を同時に地上部に施用した場合においても、果実への移行割合は類似であった。モモにおいてもCs-133とCs-137を同時に地上部に施用した場合、果実への移行割合は類似であった。
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Research Products
(1 results)