2015 Fiscal Year Research-status Report
フロリゲンを利用した食糧増産のための遺伝子組換えによらない作物改良技術
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26520307
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大木 出 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 研究員 (80418574)
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Project Period (FY) |
2014-07-18 – 2017-03-31
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Keywords | 植物ホルモン / 花成 / 構造生物学 / 育種 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物の花成ホルモンであるフロリゲンは、2007年に同定されたばかりであり、フロリゲンの生物学はいまだ黎明期と言える。その分子機能、作用メカニズム、植物改良へ応用の可能性、など多くの重要な分野が、未開拓のままである。本研究においては、フロリゲンの分子機能の解明、及びフロリゲンの植物改良への展開に集中し、次の3つのテーマ、1)フロリゲンと花成リプレッサーによる花成制御の分子機構の解明、2)分子機能に基づく人工フロリゲンの開発と大量調整法の確立、3)外部からの植物への導入技術開発、に分けて研究を進め、フロリゲンに関する新しい重要な知見と応用技術を得ることを目的としている。 今年度はテーマ2)の「分子機能に基づく人工フロリゲンの開発と大量調整法の確立」を進めた。昨年度で得られた人工フロリゲン(アミノ酸変異体)の候補のうち、安定なものについてcDNAを大腸菌のCodon usageに合わせて配列最適化を行い、さらに大腸菌での発現精製条件の検討により、一回の培養で50-100mgの高純度フロリゲンを得ることが出来た。配列最適化を行っていない野生型フロリゲンの発現量は同培養スケールで1-5mgであり、10倍以上の調製効率化となった。これにより100株スケールへの直接導入が低コストで可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は分子機能に基づく人工フロリゲンの開発と大量調整法の確立をおこなった。分子構造に基づくフロリゲンの発現系の改変、培養精製条件の検討により、十分な低コストで植物体への直接導入に十分な量の人工フロリゲンを得ることが出来た。これにより、ほぼ研究実施計画書とおりの成果を上げることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
調製した人工フロリゲンを用いて来年度より「外部からの植物への導入技術開発」課題を進めていく。また、花成促進、抑制複合体の立体構造を基に、受容体上でフロリゲンと花成リプレッサーが競合する分子機構を詳細な生化学実験より明らかにする事で、花成の促進・抑制切り替えの分子メカニズムも明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
今年度のフロリゲン調整計画が予定通り進み、次年度の植物導入への実験規模の拡大が可能となったため、人工気象器を追加購入する予算として次年度に繰り越しを行った。実施研究計画には変更はない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の実施研究計画には変更はない。人工気象器の購入を予定している。
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Research Products
(1 results)