2014 Fiscal Year Research-status Report
3次元配置した微小領域でのレーザ光拡散を利用した多視点裸眼立体ディスプレイの開発
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26540044
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石井 裕剛 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教 (00324674)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 裸眼立体視 / 3Dディスプレイ / 輻輳調節一致 / 多人数同時 / 動画提示 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、内部に多数の微小な光拡散領域を配置した立方体スクリーンを作成し、焦点調節が不要な小型レーザプロジェクタから映像を投影することにより立体的な映像を表示する新しい裸眼立体視ディスプレイの開発を目指している。 本年度はスクリーンを構成する立方体の材質および光拡散領域の配置を検討した。その結果、3Dプリンタを用いて作成したスクリーンでは光透過領域の透明度が低く、レーザの軌跡が目立ってしまう問題が発生したが、立方体をガラスに変更し、その内部に光拡散領域を配置することにより、計画通りのスクリーンが作成できることを確認した。また、光拡散領域の配置に関しては、立方体表面でのレーザの屈折も考慮して光拡散領域をランダムに配置することにより、空間中に提示対象が浮かんで見える映像提示が可能であることを確認した。 一方、意図通りの映像を表示するためには、立方体スクリーンに対する小型レーザプロジェクタの位置・方向を正確に知る必要がある。本年度は立方体スクリーン内にキャリブレーション用の光拡散領域を配置し、それらに対してレーザを照射するために発光させる必要があるプロジェクタのピクセルを認識することにより、立方体スクリーンに対する小型レーザプロジェクタの位置・方向を求めるキャリブレーション手法の開発を目指した。 以上により、1辺5cm程度の小型立方体スクリーンとレーザプロジェクタ1台を用いた3次元ディスプレイを実現した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では本年度に立方体スクリーンの材質と光拡散領域の配置を検討し、1台のレーザプロジェクタを用いたシステムを開発することを計画していたが、全て計画通りに進行した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、レーザプロジェクタの台数を増やして高解像度化を進めるとともに、立方体スクリーンのサイズを大型化する。また、ディスプレイに対して動画を提示するためのソフトウエアの開発も進める計画である。
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Causes of Carryover |
計画よりも少ない回数の試作で目的の立方体スクリーンを実現できたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年度の試作回数を計画よりも増やし、より高性能な立方体スクリーンの実現を目指す
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Research Products
(1 results)