2016 Fiscal Year Research-status Report
エクストリームコンピューティング向けた不揮発性メモリによるプログラム構成法
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26540050
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 仁 東京工業大学, 学術国際情報センター, 特任助教 (00550633)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 不揮発性メモリ / GPGPU / 高性能計算 / ビッグデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
不揮発性メモリが登場し,スーパーコンピュータやクラウドデータセンターへの搭載が進んでいるものの,その利用は従来のファイルシステム上のファイルと同様であり,不揮発性メモリデバイス本来の性能や可能性を活かしきれていない.そこで,ソフトウェアからの不揮発性メモリ利用に関する要素技術として,不揮発性メモリをDRAMの拡張領域として扱うための技術を推進した.特に、本年度は,これまで進めてきた、不揮発性メモリをGPUアクセラレータ上のデバイスメモリの拡張領域として扱うための技術をさらに発展させ、様々なビッグデータカーネルへ適用を進めた。具体的には,GPUの高い演算性能とメモリバンド幅を活かし,不揮発性メモリ,ホストメモリ,デバイスメモリ間のデータ移動に伴う遅延を隠蔽するために,不揮発性メモリ上のソートの対象となるレコードをデバイスメモリの収まるサイズへチャンクに分割し,チャンク毎にパイプラインで不揮発性メモリへのI/O操作, CPU-GPU間のメモリ転送,GPU上でのソート処理を非同期に行うことで,デバイスメモリやホストメモリの容量を超えたサイズのレコードに対しても高速なソートを行う手法であるxtr2sort(extreme external sort)の実装を洗練させ,安定化させた.さらに,同種の手法をSort以外のPrefixSum, Unique, SetIntersectionなどのアルゴリズムへ同様の手法の適用し,有効性の確認を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
不揮発性メモリへのデータの永続化を前提としたプロセスマイグレーションに関して,エクストリームコンピューティングに向けた今後の計算機の発展の方向性を考慮し,様々な手法の検討を多角的に進めており,研究遂行に想定以上の時間を要しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
エクストリームコンピューティングに向けた不揮発性メモリによるプログラム構成法についての研究開発が進み,要素技術がほぼ揃っている段階である.今後はプロセスマイグレーションによるデータアクセスの高速化について,コンテナ技術の適用の検討を進め,実際のアプリケーションを対象とした検証を進めていく予定である.
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Causes of Carryover |
プロセスレベルでのチェックポイント手法の検討に関して、実装の設計、実装が想定よりも遅延したため、使用額に違いが生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
スーパーコンピュータやクラウドなど大規模計算環境での評価、様々な不揮発性メモリデバイスでの評価や、学会参加への旅費に当てたい。
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Research Products
(4 results)