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2014 Fiscal Year Research-status Report

前庭感覚と体性感覚の統合的処理が姿勢制御反応に与える影響の検討

Research Project

Project/Area Number 26540072
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

橋本 照男  東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (40553756)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords前庭感覚 / 体性感覚 / 姿勢制御
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、電気的前庭刺激(GVS)を用いて内耳にある前庭感覚器を刺激した際の姿勢制御反応が、指先への体性感覚入力から受ける影響を明らかにすることである。実験計画では、初年度に健常者を、次年度に脳損傷患者を対象とした実験を行う予定であったが、適切な患者が見つかったため、今年度に患者研究を先に行った。前庭皮質と考えられる島皮質の後部周辺領域の損傷患者2名(59歳、69歳、どちらも男性)を対象として実験を行った。脳梗塞による一側損傷で、マヒや認知機能の障害はなかった。統制群の健常被験者(62歳と65歳の男性)と比較すると、座位でのGVSによる姿勢制御反応とそれへの体性感覚の影響に、損傷の左右差が影響していた。左損傷患者では、姿勢制御反応に低下が見られたものの、体性感覚入力による姿勢制御反応の増大は健常者と同様に観察された。一方で、右損傷患者では、姿勢制御反応は健常者と同様にあったが、体性感覚入力の影響が見られなかった。先行研究から、前庭皮質は右半球優位であることが示唆されているが、前庭の単一モダリティー入力よりも、体性感覚との相互作用、またはマルチモダリティーの統合的処理を右前庭皮質が担っていることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実験計画で予定していた脳損傷患者と対照被験者を対象として実験を行うことができた。被験者数を増やす必要はあるが、現時点で得られた結果は新奇性が高く、学術的意義が大きいと考える。

Strategy for Future Research Activity

次年度は、多くの健常成人を対象として、前庭-体性感覚の統合的処理の平均と個人差を検討する。さらに適切な損傷患者が見つかれば、症例数を増やし、中枢神経系における処理の左右差を検証する。

Causes of Carryover

被験者がボランティアで参加したため、謝金が発生しなかった。また、異動のため学会参加の時間がとれず、旅費の支出が少なくなった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度の学会等での成果発表を積極的に行う。

URL: 

Published: 2016-05-27  

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