2016 Fiscal Year Annual Research Report
A study on safe driving and aging of elderly
Project/Area Number |
26540076
|
Research Institution | Toyota Transportation Research Institute |
Principal Investigator |
安藤 良輔 (宿良) 公益財団法人豊田都市交通研究所, その他部局等, 主幹研究員 (70251121)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楊 衛平 愛知淑徳大学, 健康医療科学部, 教授 (20308993)
向井 希宏 中京大学, 心理学部, 教授 (10182065)
三村 泰広 公益財団法人豊田都市交通研究所, その他部局等, 主席研究員 (20450877)
加藤 秀樹 公益財団法人豊田都市交通研究所, その他部局等, 主席研究員 (90446386)
福本 雅之 公益財団法人豊田都市交通研究所, その他部局等, 主任研究員 (80649856)
樋口 恵一 公益財団法人豊田都市交通研究所, その他部局等, 主任研究員 (80631035)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 自動車運転 / 超高齢社会 / 高齢運転者 / エイジング / 生活の質(QOL) / アンチエイジング / モビリティ / アクセシビリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、既成概念による自動車運転と健康・エイジングとの関係にとらわれず、高齢者の自動車運転をポジティブに捉え、超高齢社会における持続可能なモビリティの実現を提案するための学術的な調査分析である。 本研究では、加齢とともに視覚的処理能力(UFOV)が低下するという加齢による人間の能力の低下という一般的な常識を再確認できたと同時に、高齢者で一日の自動車運転時間の長さに比例してUFOVが高いこともわかった。つまり、自動車運転が健康を損なう等のマイナスイメージを払しょくするような効果があるという成果を得ることができた。 同時に行った調査によると、厚生労働省の生活活動・運動のメッツ表を参考に仕事・運動・趣味娯楽の種目別の活動メッツ値に日単位の頻度を乗じた推定活動量による自動車運転者と非運転者の比較では有意な差が認められた。特に、75才以上の後期高齢者で推定活動量が有意に大きいことも得られて、大変興味深い結果になっている。また、一週間当たり運転日数が多ければ多い程、運転に疲労感がない傾向が見られ、この傾向は75才以上の後期高齢者に限定すると統計的に5%の有意性を有する。さらに、運転日数の多い高齢者は、生きがい、生活の楽しさ、日常活動の満足度等複数の視点から評価した生活の質(QOL)が運転日数の少ない高齢者より高いこともわかった。 また、本研究では、愛知県警察本部と豊田市内にある自動車運転学校の協力により、350名の高齢運転者の運転免許更新時における高齢者講習で実施された運転適性の結果、視力検査結果及び運転行動診断結果等を把握した。これらのデータは平成28年に採択された別の研究課題の基礎を築いた。
|
Research Products
(10 results)