2015 Fiscal Year Research-status Report
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26540077
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大町 真一郎 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30250856)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 映像符号化 |
Outline of Annual Research Achievements |
視覚的に自然な高圧縮映像符号化手法の開発を目指して様々なアプローチで研究を行った。離散コサイン変換を用いた一般的な符号化ではブロックノイズやモスキートノイズが発生しやすいため、スパースコーディングを用いた手法を検討した。画像を少数の基底画像の線形結合で表現することにより、ノイズの軽減が期待できる。特に離散コサイン変換で苦手とする高周波数成分を多く含む画像としてテキストを含む情景画像を対象とし、テキストに特化した基底を用いることにより、一般的な圧縮法と比較してブロックノイズやモスキートノイズが軽減できることを確認した。一方で、デブロッキングフィルタを活用することによりブロックノイズを軽減する手法についても検討を行った。HEVC符号化法では符号化ループ内にデブロッキングフィルタを組み込むことで最終的にブロックノイズを軽減する技術が使われているが、動き補償の結果を反映させることでブロッキングフィルタの効果を高める手法を検討した。さらに、畳み込みニューラルネットワークを用いて画像を学習させることで、ブロックノイズを軽減する手法についても検討した。これらの手法をさらに効果的なものとするために、オブジェクトベースの符号化法も別途検討した。任意形状のオブジェクトを抽出し、オブジェクトと背景で別々に符号化を行うことで効率良い符号化を実現する。そして、これらの技術を集大成することで、様々な場面を想定した視覚的に自然な高圧縮符号化方法を実現する手法について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究目的に到達するための基本技術については様々なアプローチで検討を行ったが、これらを統合することで動画像の符号化を実現する手法の検討はまだ不十分である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで検討してきた様々な基本技術を精査し、目的を達成するにはどのような要素技術を組み合わせるのが良いかを検討し、最終的なアルゴリズム開発に着手する。
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Causes of Carryover |
進捗がやや遅れており、データ収集および学会発表を次年度に実施することとしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
データ収集に対する謝金および学会発表用の旅費として使用する予定である。
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