2015 Fiscal Year Research-status Report
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26540088
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡部 孝弘 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (00396904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 洋一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (70302627)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | コンピュータビジョン / コンピュータグラフィックス |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの視覚機能の計算機による模倣に端を発するコンピュータビジョンの研究において,単一画像の理解,つまり,一枚の画像から形状・反射特性・光源環境などのシーンの記述を復元する研究は,中心的な研究テーマの一つである.従来研究ではカメラレスポンス関数(シーンのある点の物理的な明るさと対応する画素の画素値との関係)が線形であるような理想的なカメラを仮定していたのに対して,我々は未知で非線形なレスポンス関数を持つ一般的な民生用カメラを仮定する.本研究では,一般ユーザが民生用カメラで撮影した単一画像の理解を目指して,シーンの記述とレスポンス関数を同時に復元するという新たな方法論を確立する. 平成27年度は,主に,カメラレスポンス関数未知の単一画像からの(1)テクスチャ推定,(2)テクスチャと光源環境の推定,および,(3)形状推定に取り組んだ.(1)では,カメラレスポンス関数未知の単一画像からのテクスチャとレスポンス関数の推定が不足決定系であることから,シーンの事前知識,具体的にはテクスチャ分布のエントロピー最小化に基づく手法を提案した.(2)では,平成26年度に取り組んだ光源環境の推定と上記のテクスチャ推定を組合せて,カメラレスポンス関数未知の単一画像から,テクスチャ,光源環境,および,レスポンス関数の3つを推定する手法を提案した.(3)では,次年度の準備として,非線形のカメラレスポンス関数が,単一画像からの形状復元手法として知られるshape from shadingに与える影響を実験的に検証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
カメラレスポンス関数未知の単一画像からのテクスチャ推定という平成27年度の計画で述べた項目に加えて,テクスチャと光源環境の推定に着手したり,次年度の研究項目である形状推定についても基礎的な検討を開始したりしていることから,おおむね順調に進展していると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り,カメラレスポンス関数未知の単一画像からの形状推定に取り組むとともに,これまでに開発した手法をブラッシュアップする.
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Causes of Carryover |
外部発表の場所が,当初想定していた関東ではなく地元になったことから,次年度使用額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
外部発表の旅費・参加費などをより多く使用できることになったので,その分を有効に活用して,より積極的に研究を進めたい.
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