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2014 Fiscal Year Research-status Report

Pseudo-hapticsを用いた実世界における精密作業の支援

Research Project

Project/Area Number 26540100
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

谷川 智洋  東京大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (80418657)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywordsマルチモーダルインタフェース / クロスモーダル知覚 / ヒューマンインタフェース / Pseudo-haptics / 作業支援
Outline of Annual Research Achievements

本年度は,Pesudo-hapticsの実空間での作業支援の一例として,描画支援を考え,目的の描画経路とペン先との位置のずれを目標経路に対して法線方向に拡大して表示することによって作業精度を向上させるMRシステムを提案し,検証を行った.
まず,MR 環境に比べ外乱が少ないディスプレイとペンタブレットを用いたVR環境において,提案システムが139mm の直線の描画と直径72 mmの円の描画で作業精度を向上させるか評価実験を行った.その結果,直線の描画ではgain = 3.0, 4.0で,円の描画ではgain = 1.5, 2.0, 3.0 で精度が有意に向上した.その一方で作業時間
についてはgain が大きくなるにつれ長くなる傾向が見られ,作業時間の増加を抑えつつ描画の精度を向上させる最適なgain は2.0 から3.0 の間であることを示唆した.
その結果を踏まえ,HMD を用いたMR 環境においても作業精度が向上するか評価実験を行い,長さ150 mmの直線描画と直径72 mmの円の描画の双方において誤差の二乗和(score) が最大で50 パーセント減少した.直線描画においては誤差の二乗和の減少はgain = 2.0 で50 パーセントに達しそれ以上gain を大きくしても50パーセント以上の改善は見られなかった.円の描画においては二乗和の減少はgain= 2.5 で50 パーセントに達しそれ以上gain を大きくしてもやはり50 パーセント以上の改善は見られなかった.また,gain を大きくするにつれ作業時間は増加する傾向が見られた.作業時間の増加を抑えつつ作業精度を改善させるgain として,直線描画においてはgain = 2.0,円の描画においてはgain = 2.5 付近が最適であると考えられる.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は,実空間においてもPseudo-hapticsの効果を生起する視覚フィードバックを生成するために,操作性を担保しながらも実世界の動きを空間的・時間的に変調して表示するためのアルゴリズムを構築し,それにより実世界での細かな作業の精度を向上させることが可能か検証した.
実際に,描画作業の支援を対象として,目的の描画経路とペン先との位置のずれを目標経路に対して法線方向に拡大して表示することによって作業精度を向上させるMRシステムを提案し,検証を行ったところ,HMD を用いたMR環境下での描画作業において,目標経路とペン先との位置のずれを目標経路に対して法線方向に拡大して見せることで作業精度の向上が可能なことが示唆された.このことは,Visual haptics が実空間での作業精度の向上に効果があることを示している.

Strategy for Future Research Activity

本提案システムはペン先の目標となる描画からのずれを法線方向に拡大して視覚提示するため,目標となる描画を把握しておく必要がある.そこで,描画中の手の動きから最終的な描画目標を自動推定する技術と組み合わせることで,目標経路が分からない描画に対しても適用することを検討する.
また,擬似触力覚を提示する視覚変化には本研究で検証したもの以外にも,描画経路の形状や速度に応じる動的なgain やずれの法線方向以外への拡大など様々な視覚変化が考えられる.今後は,どのような視覚変化がどのような誘導を引き起こすのかを明らかにし,それを上手く組み合わせることで,任意の誘導を引き起こす擬似触力覚場の生成が可能にすることを検討する.
さらに,ユーザ一人ひとりの描画精度や描画速度などの個人差や使用状況において必要とされる描画精度に応じてパラメータを調整することで本システムの満足度を高めることも検討する.

Causes of Carryover

チャレンジングな本提案内容のため,本年度はアルゴリズムの確認とそのための簡易的なビデオシースルーシステムの構築と検証に集中して研究開発を行った.本年度は様々なアルゴリズムの基礎的な検証と期待する現象の確認にとどめたため,本年度予定していたワイヤレス筋電位計測装置を本格的な客観的計測を行う次年度以降に購入することにしため.

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度以降は,今年度得られた知見に基づいて,本格的な実験設備への投資を行うことを予定している.具体的には前年度購入予定であったワイヤレス筋電位計測装置を購入し,視覚フィードバックによる人の筋電位の計測による客観的な計測と評価を行う.

  • Research Products

    (2 results)

All 2015 Other

All Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] High-Definition Digital Display Case with the Image-based Interaction2015

    • Author(s)
      Yuki Ban, Takashi Kajinami, Takuji Narumi, Tomohiro Tanikawa and Michitaka Hirose
    • Organizer
      IEEE Virtual Reality 2015
    • Place of Presentation
      Arles, France
    • Year and Date
      2015-03-23 – 2015-03-27
  • [Remarks] プロジェクト | 廣瀬・谷川研究室

    • URL

      http://www.cyber.t.u-tokyo.ac.jp/ja/projects/

URL: 

Published: 2016-05-27  

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