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2014 Fiscal Year Research-status Report

気泡投影型3次元ディスプレイの実現に向けた気泡生成技術に関する研究

Research Project

Project/Area Number 26540106
Research InstitutionSaga University

Principal Investigator

中山 功一  佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50418498)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 尾崎 仁志  三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90515660)
沓名 宗春  三重大学, 工学(系)研究科(研究院), リサーチフェロー (20153299)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywords三次元ディスプレイ / レーザ / 気泡投影
Outline of Annual Research Achievements

前年度までの研究により,常温常圧の液体中に気泡を生成するために必要な最小エネルギとして,水で9ジュール程度,エタノールで4ジュール程度という値が得られた.また,液体を減圧することにより,気泡生成に必要な最小エネルギとして,2ジュールという値が得られた.静水圧は0.005メガパスカル程度が良いことが分かった.
2014年度は,このデータに基づき,CWレーザ光をガルバノミラーで制御して,任意の位置に連続して多数の気泡を生成する実験に取り組んだ.出力3キロワットという強力なCWレーザを使用するため,最初にミラーの耐久性を確認した.ピーク出力3キロワットで1秒間(3キロジュール)照射した場合,ミラーの温度が多少上昇したが,問題なく実験を継続できた.また,1.2キロワットで5秒間(6キロジュール)照射した場合も,ミラーの温度は上昇したが,問題なく実験を継続できた.毎秒3キロジュール,全体で6キロジュール以内で実験計画を立てることになった.上記条件で実験した結果,三次元ディスプレイとして適切な気泡を発生させる条件として,同一箇所への照射時間を40ミリ秒以内とすること,気泡と気泡の間隔を近づけすぎないこと,静水圧を0.005メガパスカルを大きく下回ると気泡が大きすぎて不適切であること,などが明らかとなった.この結果に基づき,適切な条件で気泡生成をすることで,25個程度の気泡からなる図形(円)が連続的に水中に描けることが確認できた.また,生成した気泡に可視光線を当てることで,反射光が視認できることを確認した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画では,平成26年度中に,300個の気泡からなる毎秒1コマの動画像を実現する予定であった.現在は,ガルバノミラーの制御周期の制約から,毎秒50個程度(20ミリ秒ごと)の気泡しか生成されていないが,任意の位置に多数の気泡を生成し,可視光線を当てて反射光が立体的に見えることが確認できたため,おおむね,順調に進展しているといえる.

Strategy for Future Research Activity

現状はレーザ照射のタイミングの制御と,ガルバノミラーの角度の制御が同期していない.このため,レーザを連続的に照射しながらガルバノミラーを動かしている.しかし,ミラーと液体の温度上昇等の問題があるため,レーザをパルス波で照射する方が好ましい.同期させた制御方法を検討する.
レーザにより加熱された液体中に気泡が発生するという現象は,物理現象である.しかし,気泡の発生は確率的な現象であることが分かってきた.これらの理論的な分析も進める予定である.
より気泡生成に適した液体として,水と他の液体との混合液や,水への添加物なども検証する予定である.

Causes of Carryover

主に以下の3つの理由により,次年度使用額が生じた.(1)本研究に取り組む学生が不在となり,実験回数が予定より大幅に少なかったため.(2)ガルバノミラーを出力3キロワット用の特注品ではなく,格安の市販品でも実験可能であったため.(3)実験が年度末に遅れ,成果発表の予算を使用しなかったため.

Expenditure Plan for Carryover Budget

2015年度には,本研究に取り組む学生をつけて,当初,2014年度に予定していた実験を,2015年度に行う予定である.また,レベルの高い国際会議などの研究成果発表を目指す.

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Published: 2016-05-27  

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