2014 Fiscal Year Research-status Report
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26540109
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Research Institution | Advanced Telecommunications Research Institute International |
Principal Investigator |
西尾 修一 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, その他部局等, 研究員 (80418532)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 人工肢 / アンドロイド / 身体感覚転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、人が有していない人工肢を、人の本来の四肢と協調して操ることに挑む。人が 2 本の腕・脚に加え、第 3 の腕や尻尾など、新たな人工肢を自由に使えれば、人の能力の大幅な拡大が期待できる。この課題の達成に向けて、申請者らが近年発見した、遠隔操作における身体感覚転移の錯覚を用いたアプローチを取る。本年度は、1) 人工肢のオーギュメンテッドリアリティ(AR)による実装、2) 人工肢の生理情報による制御、および3) 人工物への身体感覚転移(BOT)の検証、の3項目を実施した。当初計画では最初に簡易ロボットを作成し、これを用いて実験を行う予定であったが、ロボットの形状や自由度、人への装着部位などの選択肢が多く、ロボットを実装しつつ最適なものを試すことが困難であることがわかったため、まずARによる検証を行うこととした。そのため、ヘッドマウントディスプレイ上に人工肢をリアルタイムで表示するシステムを作成した。この際、ロボットとの比較も行えるよう、ロボットと同じインタフェースで制御可能なものとしている。また2) 人工肢の生理情報による制御として、AR人工肢を呼吸ピックアップ、筋電計測による信号処理を通じて制御する仕組みを開発した。これと並行して、3) 人工物への身体感覚転移(BOT)の検証として、どのような人工物に対してBOTが生じやすいか、物体形状やCGによる影響があるかの検証を行った。これらの結果から、BOTは人の形状をした実在する物体に対して最も強く生じるものの、CGや人以外の形状のものに対しても生じうること、特に対象が制御可能なときに生じやすいことがわかった。また、CGを使う場合でも、現実世界の物体とのインタラクション(干渉)が生じることで、BOTの強度が上昇する可能性がある。そのため、現在はARシステムによる人工肢を用いて、実際の物体の動作に干渉した際の影響を計測する実験を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画から方針を変更し、ロボットではなくARシステムの開発と実験を開始したことからら、計画と比べてロボット部分の進捗がやや遅れている。ただし、ロボットに比べARシステムは扱いが容易なため、本年度の研究のスピードアップを図ることができると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度構築したARシステムによる検証結果を元に、当初計画どおりにロボットの開発・実験を進めていく。
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