2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of pupil perimetry associated with a stimulation of melanopsin ganglion cells
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26540146
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
辻村 誠一 鹿児島大学, 理工学域工学系, 准教授 (10381154)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | メラノプシン / 瞳孔 / ペリメトリテスト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、視野内の特定の領域のメラノプシン神経節細胞のみを刺激し、その刺激に伴う瞳孔反応を測定する。そのために視野内の瞳孔反応を測定する瞳孔ペリメトリテストの実施手法を確立する。瞳孔ペリメトリテストを実施することによって、メラノプシン 神経節細胞の視野内分布を推定することが可能となる。実験では研究代表者が先行研究で確立したメラノプシン神経節細胞の独立刺激法を適用する。平成28年度では、先行研究で我々が開発した多原色光源装置を瞳孔の対光反射測定用に改良し、メラノプシン神経節細胞を選択的に刺激した際の瞳孔の対光反応を測定した。さらに、辻村が7月から10月までスイス ローザンヌ大学医学部眼科に招聘された際、ホストのKawasaki教授と視野内に病変が存在する患者の瞳孔反応も測定した。刺激としてメラノプシン神経節細胞のみを刺激するメラノプシン刺激、錐体細胞のみを刺激する錐体刺激、メラノプシン神経節細胞および錐体細胞の両方を刺激するLight flux刺激を用いた。網膜内の病変部位などからどの種類の光受容器の機能が阻害されているか推定できるために、本装置と組み合わせることによって、将来的には病変の進行を推定することが期待される。さらには特定の光受容器を刺激する本装置の検証にもなり得る。一方で、患者には高齢者が多いために、刺激コントラストや刺激提示時間などを最適化し、順応も含めた実験にかかる患者の拘束時間を可能な限り短くする必要があった。このような条件は医療現場での使用に際しては極めて重要と考えられるので、今後も検討していく予定である。
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