2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26540164
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
篠田 孝祐 電気通信大学, その他の研究科, 助教 (90533191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥海 不二夫 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30377775)
栗原 聡 電気通信大学, その他の研究科, 教授 (30397658)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 情報拡散 / ソーシャルメディア |
Outline of Annual Research Achievements |
提案課題では、情報拡散現象における不拡散状況の観測ならびに現象の解明をすることである。そして、シミュレーションと実データの両面から情報拡散現象を検討することで「デマの壁」の存在を検証するものである。 まず、その現象をシミュレーション面から検証するモデルとして2つのモデルを検討した。一つはノードであるユーザの行動のモデル化を試みたAIDMである。本モデルでは、情報への関心度などを実装することで局所的な情報の爆発的拡散状況(バースト)の再現を行えて。 もう一方は,情報が拡散されるネットワークの構造に着目し,情報拡散のしやすさを分析した.そのためにまず,分析に必要な構造特徴を持つネットワークを生成可能なRandom Greedy Model(RGM) を提案した.Facebook のego-network に提案手法を適用し,精度を評価した.その結果,既存モデルよりも高精度で要求したネットワークを生成することが確認された.次にRGM によって生成したネットワークを用いて,情報拡散のしやすさの分析を行った.様々な指標に対して,対象指標のみを変化させながら情報拡散シミュレーションをすることによって,どの指標が情報拡散に影響を与えるかを明らかにした.結果として平均経路長及び近接中心性の分散が小さいネットワークで高いAID を得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、シミュレーションと実データの両面から分析することを試みる予定であったが、実データの面での分析が遅れている。その理由とは、現在ALSの話題に関わるTweetデータを取得したがその取得が2015年1月頃となったためである。また、このデータはALSというキーワードをもとにした抽出データであり、周辺データの取得を現在継続している。そして、具体的な情報拡散を検証するには、ある話題のデータを抽出するにも、キーワードのみでは不十分であることがわかっており、話題の変遷。単語の変化を追跡するモデルの構築が不十分であったため遅れていると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、少し規模の少ないコミュニティの限定されたツイートデータを購入し、話題の拡散をより正確に抽出できる手法を検討する。 そして、2つの面から構築している情報拡散モデルの統合をおこない、デマの壁の検証をおこなえる体制を早急に行う。
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Causes of Carryover |
本年度は、予定していた国際会議の参加ができなかったこととにと、新たな情報拡散現象に関わるソーシャルメディアデータを購入できなかったため、その前処理などを行うための人件費を使用できなかったため、予定額を消化できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は、新たに小規模な情報拡散が観測されるデータを購入するとともに周辺データを収集する体制を整えることで、実データの充実化を図る。 そして、国際会議・論文誌等で成果発表を積極的に行う。
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Research Products
(11 results)