2014 Fiscal Year Research-status Report
ユーザ適応型オンライン教科書の自動生成に関する研究
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26540184
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Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
柳沼 良知 放送大学, 教養学部, 教授 (10251464)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | オンライン教科書 / プログラミングコンテンツ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,Web上に多量に散在する電子教材や学習オブジェクト等の教育コンテンツを自動収集,分析し,それぞれの学習者に適応したオンライン教科書を自動生成する手法を開発することを目指す. 研究目的を達成するために,平成26年度は,(1)理論的枠組みとツールの先行研究調査,および,(2)Web上の教育コンテンツの自動収集を行った. (1)理論的枠組みとツールの先行研究調査については,OpenCourseWareやMOOCsといったWeb上の教育コンテンツの配信の形態や,米国のMERLOT等の学習リソース共有・再利用機関に関する文献調査やWeb調査を行った.また,近年注目されているビッグデータの解析手法の適用事例の収集等を行った. (2)Web上の教育コンテンツの自動収集については,あるWebページが「教育コンテンツに関するページ」であるか否かを判別する仕組み(フィルタ)を開発するための予備段階として,HTMLだけではなくWord, Excel, PDF,画像,動画など様々なフォーマットの教育コンテンツを収集し,教材構造や,よく用いられるキーワードや特徴量などの分析を行った. 具体的には,(a)検索エンジンで収集しようとする教育コンテンツの種となるWebページを収集する,(b)Web巡回ソフトを利用し,種となるWebページからリンクされているWebページおよび,Word, Excel, PDF,画像,動画など教育コンテンテンツとして利用される可能性が高いと思われるファイルを収集する,(c)上記の処理を繰り返すことで,教育コンテンツに関連する可能性のある膨大な量のデータを収集,分析するという枠組みの実現を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は,Web上の教育コンテンツ,特にプログラミング関連コンテンツの自動収集手法を開発した.これにより,現状で,数千件規模のプログラミング関連Webコンテンツの収集を実現した. また,収集したデータの教材構造や,記述項目,特徴量の集計・分析を行うことで,教育コンテンツの分類体系について検討した.この結果により,特にプログラミング関連コンテンツの場合,"/*"や"*/","//"といったソースコードに特有なキーワードを用いることで,プログラミングについて一般的に記述したWebページと,ソースコードに関するWebページを分類できる可能性があることが明らかになった. 以上の成果により,本研究は,おおむね当初の予定通り進行していると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は,収集した教育コンテンツの分析・体系化手法について,更に検討を行う.平成26年度は,Web上の教育コンテンツ,特にプログラミング関連コンテンツの収集を行ったが,教育コンテンツを高い精度で多量に収集できたとしても,そのままでは,必ずしも学習者にとって必要な情報を,理解しやすい形で提示できるわけではない.このため,収集した教育コンテンツを自動的に関連づけ,分類・提示する手法を開発する.これにより,教育コンテンツを体系化でき,学習者は,自分が学びたい内容を容易に選び出し,利用することができるようになると考えられる.
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Research Products
(1 results)