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2014 Fiscal Year Research-status Report

膜構造のモディフィケーションによる次世代型超高性能RO膜の開発

Research Project

Project/Area Number 26550062
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

鈴木 祐麻  山口大学, 理工学研究科, 講師 (00577489)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywords逆浸透膜
Outline of Annual Research Achievements

上水処理技術として逆浸透膜(RO膜)の重要性が今後一層高まることを踏まえ、数多くの研究者が高性能RO膜の開発に取り組んでいる。しかし、新しい実用技術のブレークスルーには至っていないのが現状であり、これまでの常識を覆す斬新なアイデアが超高性能RO膜の開発には必要とされている。
近年、次亜塩素酸などの酸化剤により膜を処理することにより、汚染物質の除去率を損なうことなく水流束が向上することができるという研究成果が報告されている。この背景を踏まえ、本研究の目的は、酸化剤による処理により、既存の逆浸透膜の性能を著しく向上させることである。

今年度は、低濃度の酸化剤に晒した膜を用いて、膜の水流束および汚染物質の除去率を評価し、さらにそのメカニズムを検討した。その結果、酸化剤に晒した膜の水流束は新品の膜に比べて低く、さらに、汚染物質(H3BO3、NaCl、そしてNaNO3)の除去率も低下していることが分かった。つまり、酸化剤に晒すことで既存の逆浸透膜の性能を著しく向上させることはできなかった。次に、この膜性能の劣化の原因を検討した結果、水流束の低下はポリアミドの水素結合能力が低下したことにより水分子のポリアミド層への分配が低下したことが原因であることが分かった。また、汚染物質の除去率の低下については、ポリアミドの孔径の拡大が原因であることが分かった。

今後の計画としては、ポリアミド層のモディフィケーションとして使用されている表面コーティングに着目し、コーティングが各種汚染物質の除去率に与える影響を検討することが挙げられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画していた項目を検討することができ、さらに膜性能が変化した理由の詳細も検討することができたから。

Strategy for Future Research Activity

今年度の実験結果により、今回対象としたRO膜の場合は酸化剤による表面処理により汚染物質の除去率および水流束を向上させることは難しいことが分かった。今後の計画としては、ポリアミド層のモディフィケーションとして使用されている表面コーティングに着目し、各種汚染物質の物理化学的特性に合ったコーティングを行うことで除去率を向上させることを検討する。

URL: 

Published: 2016-05-27  

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