2014 Fiscal Year Research-status Report
原生動物ハリタイヨウチュウによる水質モニタリング法の生物学的基盤
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26550082
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
吉村 知里 神戸大学, 環境保全推進センター, 助教 (60362761)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ハリタイヨウチュウ / 原生生物 / 水質モニタリング / 有害物質 / 毒性指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.ハリタイヨウチュウが現在用いられている水質モニタリングの他の生物より有害物質に鋭敏に反応するか比較実験を行った。比較生物はメダカおよびアルテミアを用いた。結果、20分間の反応実験でハリタイヨウチュウは排水および上水道の水質基準に準じた反応を示しことが明らかになった。 2.ハリタイヨウチュウの元株の取得と現在の無菌培養株が経年の培養下で基底面の接着性の変化が起きた形跡があることから元株の採取を行い無菌化を試みている。 3.ハリタイヨウチュウの培養法の改良を行った。これまで培地は試薬を用いて人工海水や人工栄養物を混合させていたが、手間とコストの面から最も増殖率が高く低コストの培養液の開発を試みてほぼ改良の有効性を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.ハリタイヨウチュウが現在用いられている水質モニタリングの他の生物より有害物質に鋭敏に反応するか比較実験を行った。比較生物はメダカおよびアルテミアを用いた。結果、20分間の反応実験でハリタイヨウチュウは排水および上水道の水質基準に準じた反応を示しことが明らかになった。 2.ハリタイヨウチュウの培養法の改良を行った。これまで培地は試薬を用いて人工海水や人工栄養物を混合させていたが、手間とコストの面から最も増殖率が高く費用の低い培養液の開発を試みてほぼ改良の有効性を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
1.ハリタイヨウチュウの元株の取得と現在の無菌培養株が経年の培養下で基底面の接着性の変化が起きた形跡があることから元株の採取を行い無菌化を試み比較検証をおこなう。 2.有害物質による軸足短縮のメカニズムと捕食機構との関連性について有害物質の代表の水銀イオンを用いて軸足の反応実験を行う。また、伸縮にカルシウムイオンの存在や阻害剤となるガドリニウムイオンを用いて軸足の変化を動画撮影し解明を行う。
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Research Products
(3 results)