2014 Fiscal Year Research-status Report
ゲーミフィケーションを応用した3R行動変容に関する研究
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26550109
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松井 康弘 岡山大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (90379826)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ごみ / 3R / 行動モデル / 環境教育 / 区間推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.消費行動・ライフスタイルとごみ発生量の相互関連の検討 岡山市においてごみ計量モニター調査・家計調査・アンケート調査を行い、一般家庭で排出されるごみの種類別発生量と個人属性・家計消費との関連を検討した。その結果、ごみの発生と年代・世帯人数・住居形態等の個人属性との間に関連性が認められた。家計支出とごみ発生原単位の関連性を検討した結果、食料関連の支出とはほとんど関連性が認められなかったが、食料以外の支出については家具・家事用品が最も多くの品目と関連性が認められた。また、ごみの種類別・個人属性別の発生原単位に個人属性別の人口を乗じて岡山市におけるごみの種類別総発生量、Reduceポテンシャル、Recycleポテンシャルを推定するとともに、モンテカルロシミュレーションによりごみの種類別総発生量・リサイクル率を区間推定した。
2.3R行動変容ツールの開発 岡山市において、若年層を対象とした4R体験イベント開催した。4Rの情報の内容を4Rクイズに盛り込み、4Rに関する認知度・理解度の向上を図った。また、イベント終了後の参加者アンケート調査、イベント3ヵ月後の追跡アンケート調査を実施し、4Rに係る認知度・理解度・行動意図・行動に対する啓発効果を検証した。また、20歳代・30歳代の若年層に対する4R普及啓発上の課題を抽出した。 また、環境にやさしいReuseを推進するための象徴的アイテムとして、くり返し使用できるリユースびんを使用した飲料「OKAYAMA PEACH CIDER岡山県産清水白桃」を開発した。この飲料は、Reuseの環境負荷削減効果についての市民の理解を促進するため、温室効果ガスの排出量をCO2に換算して「見える化」(表示)する仕組み「カーボンフットプリント(CFP)コミュニケーションプログラム」の認定を受け、びんのラベルにReuseのCO2削減効果を明記した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.消費行動・ライフスタイルとごみ発生量の相互関連の検討 消費行動・ライフスタイルとごみ発生量の相互関連の検討については、年代別の検討、レシートのデータを使った消費項目の細分類に基づく検討が実施できていない段階にある。 2.3R行動変容ツールの開発 体験イベントの実施を通じて開発した啓発ツールについては一定の効果が認められたが、より幅広い3R行動の体系化が必要である。また、リユースびん飲料は年度末に完成したため、今後の追跡調査が必要である。 3R行動体系を習慣づけるためのシステム開発等については、研究予算の削減により十分な費用をかけることができないため、アナログ的なツールに基づいて、限定的な範囲で実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
1.消費行動・ライフスタイルとごみ発生量の相互関連の検討 消費行動・ライフスタイルとごみ発生量の相互関連の検討については、年代別の検討、レシートのデータを使った消費項目の細分類に基づく検討が実施できておらず、引き続き詳細な検討を進める予定である。また、これら検討結果に基づいて、因果構造の検討を実施する。 2.3R行動変容ツールの開発 体験イベントの実施を通じて開発した啓発ツールについては一定の効果が認められたが、より幅広い3R行動の体系化が必要である。また、リユースびん飲料は年度末に完成したため、今後の追跡調査が必要である。 3R行動体系を習慣づけるためのシステム開発等については、研究予算の削減により十分な費用をかけることができないため、本研究事業においては簡易的・アナログの仕組みにより実施、または他の組織との連携を図りながら実施する予定である。
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