2016 Fiscal Year Annual Research Report
Smart control of thermal radiation heating by low-cost monitoring of occupants' staying behavior and indoor environment
Project/Area Number |
26560031
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
菅原 正則 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60300513)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 建築外皮模型 / 紙箱 / 食材 / ダンボール / 透明樹脂ケース / 実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
住環境教育に関するこれまでの蓄積を体系化し、主に建築外皮模型を用いた学習プログラムの特徴についてまとめた。 ①あたたかい家をつくろう:自然のポテンシャルを生かしながら快適さを得られる家づくりについて、考える動機を与えることを目的とした、基礎実験、建物模型作り、コンテストからなる学習プログラム。単に知識の学習ではなく、コンテストによって自作模型の性能に対する関心を高め、実験でそれを確かめることによる自主的な学習を促すのが特徴である。 ②明るく強い建物デザイン:建物の耐震性を増す(壁率を上げる)ことと自然採光量を増す(開口率を上げる)ことが、概してトレードオフ(相反)する関係にあることに着目し、ものづくりの難しさやデザインの多様性に挑戦することを目的とした学習プログラム。建築材料の「割れる」性質をもった模型材料として食材を用い、実験後に食して廃棄不要な取り扱い方の確立を目指している。 ③透明樹脂ケースを用いた換気実験:換気による室内空気の流れや汚染の度合いを可視化することを目的として、「ウインナーケース」と呼ばれる人形などのディスプレイのための市販品を利用した学習プログラム。これにより、高低差のある開口部による温度差換気の効果を、目視で確認させることができた。 ④避難所用ダンボールルーム:初期の避難所におけるプライバシーや寒さ対策を想定して、避難者自ら室内用シェルターを製作するプログラム。主な材料は支援物資の梱包材として使用され廃材となったダンボールで、これを備蓄してあるプラスチックボルトを用いて素手で組み立て可能。非常時に限らず、ダンボールルームの組み立てを通じて、建築構造と内部の温熱感を理解することができる。
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