2016 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation on the mechanism of acceleration of germination by red onion
Project/Area Number |
26560043
|
Research Institution | Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences |
Principal Investigator |
大坪 研一 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 教授 (80353960)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 発芽 / 玄米 / 機能性 |
Outline of Annual Research Achievements |
赤玉葱添加による発芽促進機構の解明については植物ホルモンの関与と細胞壁分解酵素の活性化を見出し、プロテオーム解析による機能解明については代謝回転の促進と情報伝達、インドール酢酸の関与を明らかにし、赤玉葱添加発芽種子の機能性については、GABAの増加による高血圧抑制機能とポリフェノールの増加による抗酸化性の増加とを見出し、赤玉葱添加発芽イネ種子が、機能性食品として有望であることを明らかにした。発芽玄米は、発芽時に玄米中のフィチン酸がフィターゼによってリンとイノシトールに分解され、吸収されやすい形に変化し、同時にGABA(γ-アミノ酪酸)が増加する。、血糖上昇の抑制効果や糖尿病合併症改善効果、血中コレステロール低下効果が報告され、発芽玄米食が脂質異常症や高血糖を改善すると報告されている。本年度の研究は、各種玄米(一般汎用米:コシヒカリ、紫黒米:おくのむらさき、巨大胚芽米:恋あずさ)を用い、既報1)に従い、水発芽および赤玉葱発芽を行い、ORAC値、RS含量、グルタミン酸含量、ポリフェノール含量、GABA含量、グルコース含量、炊飯物性値を測定し、発芽による機能性成分と玄米の種類における相違を明らかにし、既報で報告した120分後のAUC(血糖曲線下面積:area under curve)の推定式に従い、3品種の玄米、水発芽玄米、赤玉葱発芽玄米のAUCの値を算定した結果、3品種とも水発芽に比べ、赤玉葱発芽が1%の危険率で有意に低い値を示した。また、認知症予防に有効な食材を探策するために、アセチルコリンエステラーゼ阻害活性、β-セクレターゼ阻害活性の測定を行った。この結果、3品種の赤玉葱発芽特に「おくのむらさき」が水発芽に比べて高いβ-セクレターゼ阻害活性を示した。以上の結果、「おくのむらさき」の赤玉葱発芽が血糖値、および認知症予防に有効であることが示唆された。
|
Research Products
(1 results)