2015 Fiscal Year Annual Research Report
デジタルカメラ画像の解析による調理特性の新たな評価法の開発
Project/Area Number |
26560045
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安達 修二 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (90115783)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | デジタルカメラ / 画像解析 / 小麦粉麺 / スパゲッティ / うどん |
Outline of Annual Research Achievements |
デュラム・セモリナと水を混捏したドウを異なる材質のダイスで押し出し,表面粗さの異なるスパゲッティを作製した.これらを所定の温度と相対湿度に制御した条件で乾燥した.光度のムラのないLED発光板の上に乾燥スパゲッティをおき,透過光による画像を高解像度のデジタルカメラを用いて撮影した.その画像をRGB(red,green,blue)に分解し,blueの濃淡強度を0~255の階調に数値化し,その濃淡プロファイルから,コントラスト,分散,歪度などの識別指標(統計量)を算出した.次に,同じ試料の表面粗さをデジタルマイクロスコープ(従来法)で測定し,新規法は従来法より安価な装置で広範囲を迅速に表面粗さについて測定できることを示した. また,種々の程度に内部に割れ(クラック)をもつ乾燥スパゲッティを,上記と同様に,LED発光板の上におき,透過光による画像をデジタルカメラで撮影した.その画像をRGB分解したのちblueのみの画像を得る.その画像をいくつかの画分に分割し,各格子の濃淡値を二値化して,空洞(クラック)のある画分とない画分を特定する.空洞のある画分については,その画分をさらに細分化する操作を繰り返すことにより,空洞部位の特定と定量化に成功した.(形状によっては識別ができるのですが,すべてにおいて詳細な形状の識別は困難であるため部位の特定にしました) さらに,加工デンプンを添加して調製したうどんを茹で,冷蔵保存したときの断面の色調をデジタルカメラで撮影し,うどん内部でのデンプンの老化の進行を評価する方法を開発した.本法により,加工デンプンの添加により平均老化度が抑制される機構を推定した.また,平均老化度の異なるうどんの応力‐歪曲線を測定し,保存初期に起こる色調の変化が脆さ荷重の変化と相関することを見出した.
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