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2014 Fiscal Year Research-status Report

光照射によるカンピロバクター侵入性制御を目指した新規鶏肉保存システムの開発

Research Project

Project/Area Number 26560046
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

原田 優美  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 技術補佐員 (80568395)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 馬渡 一諭  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (40352372)
下畑 隆明  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90609687)
中橋 睦美  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 学術研究員 (60596211)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywordsカンピロバクター / UVA-LED / 紫外線 / 殺菌 / 病原性
Outline of Annual Research Achievements

平成26年度は主にカンピロバクターに対する紫外線照射ストレスの影響について解析を行った。カンピロバクターは他の食中毒起因菌(大腸菌、サルモネラ、腸炎ビブリオ)に比べてUVA(365nm)-LEDに対して感受性が高く、より低エネルギーで殺菌が行えることが明らかとなった。さらにDNA酸化損傷マーカーである8-hydroxy-2’-deoxyguanosine (8OHdG)産生量が他菌より多いことから、カンピロバクターはUVA-LED照射によって酸化ストレスを受けやすいことが示唆された。
また本研究から、UVA-LED照射によってカンピロバクターの腸管上皮培養細胞(Caco-2細胞)に対する侵入性が低下することが明らかとなり、UVA-LEDの効果は殺菌能力だけではなく、菌の病原性を低下させる可能性を示す、良好なデータを得ることが出来た。現在材料を培養細胞から市販食肉に置き換え、UVA-LED照射によるカンピロバクターの侵入性の評価を進行している。
実用に向け、UVA-LED照射が出来る保管システムのモデル機材を用いて殺菌試験も開始している。モデル機では菌液に対して有効な殺菌効果を示しているが、鶏肉に塗抹した菌に対しては有効な殺菌効果が得られておらず、UVA-LED照射角度、光源からの距離、エネルギー量の変更を行い、現在機器の最適化を目指している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成26年度の研究では、UVA-LEDによる殺菌実験について良好なデータ得ることができ、殺菌のメカニズム解析も順調に進行している。さらに培養細胞を用いた病原性の評価についても良好なデータを得ることが出来ているため、研究計画は順調に進行していると言える。
平成26年度の研究計画に掲げていた、「紫外線照射による食肉の変敗評価」については、紫外線の波長、光源からの距離、エネルギー量が決定出来ていないため、平成27平成に改めて実施をする予定としているが、平成27年度に計画していた「紫外線照射モデル型ショーケースを用いた紫外線照射の有用性評価」の研究項目を平成26年度に繰り上げて研究を実施しているため、研究の遅れはない。
さらに26年度に得られた研究結果は、当該分野において大きな進展を示す実験結果であり、現在科学雑誌への論文投稿も予定している。

Strategy for Future Research Activity

UVA-LED照射によるカンピロバクター侵入性の低下は、培養細胞に対して良好なデータが得られているが、より実用的な評価が必要となるため、今後は食肉に対しても有効性を評価する。さらにUVA-LEDの病原性に対する影響が、紫外線の波長によって変化するのか、UVB、UVCの波長を用いて比較検討を行いたいと考えている。波長の特性による侵入性の違いを明らかにしより病原性の低減効果が期待出来る光の波長を決定出来ると考えている。さらに27年度には病原因子の遺伝子発現を解析し、侵入抑制のメカニズムについても解析をおこなっていく。
実用に向け、UVA-LED照射機能付き保管システムのモデル機材の改良を進めている。UVA-LED照射角度、光源からの距離、エネルギー量を再検討し、機器の最適化を目指す。

Causes of Carryover

年度末分の物品で、納品が遅れた物品があったため、次年度使用額が生じた。差額は4月分の収支に計上予定。

Expenditure Plan for Carryover Budget

既に物品として使用されており、差額分は4月の収支に計上される。

URL: 

Published: 2016-05-27  

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