2014 Fiscal Year Research-status Report
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26560053
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大森 桂 山形大学, 教育文化学部, 准教授 (50344784)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 乳幼児 / 身体活動量 / 二重標識水 / 加速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
身体活動量測定のゴールドスタンダードである二重標識水法は高額かつ分析施設が限られており、特に日本の乳幼児について本法で実測した例は非常に少ない。また、身体活動量の簡便な評価方法として歩数計等の機器が市販されているが、子ども用は見当たらない。以上のことをふまえ、本研究は、二重標識水法を用い、測定が非常に困難な乳幼児を対象にエネルギー消費量を実測し、同時に3次元加速度を終日測定し、高額な二重標識水法によらずに、簡便かつ精度よく乳幼児のエネルギー消費量および身体活動レベルを推定するための機器を開発することを目的とする。 初年度は、乳幼児用の軽量な身体活動計を製作するために、複数の企業に技術的な相談をし、また、いくつかの従来品の試用等を行い、検討した。動作性、データの容量や加工性、精度面等検討した結果、限られた予算の中で新たな試作機を複数個用意することはコスト的にも極めて難しいことが判明し、3次元加速度計については、従来品の中でも軽量かつ小型のタイプを活用してデータを収集することとし、装着方法および装着箇所について、子どもに適した方法を検討した。乳幼児の心拍の測定方法についても、本研究においては加速度計とは別に装着する方法も視野に入れて複数の企業および研究者から情報を収集し、終日の連続測定が可能かどうか検討を行った。子どもの安静時代謝量の縦断的測定を継続し、3か月おきに実施した。 二重標識水法に関する国際学会および身体計測の研修会に参加し、測定方法の技術習得と情報収集を行った。これまでの成果について、弘前で開催された学会において口頭発表を行った。 次年度の本調査に向けて、被験者の確保の準備を行った。大学附属幼稚園と打ち合わせを重ね、次年度に入園した幼児を含め、調査協力の内諾を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
幼児用の心拍計については引き続き検討する必要があるが、加速度計については従来品を活用することにより、開発の費用等を節約できた。附属幼稚園に調査協力の内諾を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は本調査を実施する。子どもの心拍測定方法については、国内外の先行研究を含めてさらに情報を収集する。本調査での心拍の同時測定が困難な場合には、夏期の長期休業等を活用し、別途二次調査を実施する。附属幼稚園には協力の内諾を得ているものの、実際に同意を得られた者が少ない場合には、他の保育園等への協力を依頼する。
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Causes of Carryover |
乳幼児用身体活動量計の試作品を新たに製作せずに、従来品を改良して使用する方向に変えたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
子どもに適した心拍計や装着用備品の購入および、本調査に加えて二次調査を行う際の謝金等にあてる。
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Research Products
(2 results)