2015 Fiscal Year Research-status Report
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26560053
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大森 桂 山形大学, 教育文化学部, 准教授 (50344784)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 幼児 / 身体活動量 / エネルギー消費量 / 心拍 / 加速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ゴールドスタンダードであるが高額な二重標識水法によらずに、簡便かつ精度よく乳幼児のエネルギー消費量および身体活動レベルを推定するための機器の開発を目指し、測定が非常に困難な乳幼児を対象に二重標識水法によりエネルギー消費量を実測し、同時に3次元加速度および心拍数を終日測定し、機器開発のための基礎資料を得ることを目的とする。 今年度は、市内の幼稚園において被験者を募集し、同意の得られた3歳から6歳の幼児男女計15名を対象とし、2015年10月~12月に、二重標識水法により日常生活におけるエネルギー消費量の実態調査を実施することができた。同時に、8日間にわたり三次元加速度および心拍数も連続的に測定を行った。 実測を通して、幼児に適した機器の装着箇所や装着方法等について具体的な知見を得ることができ、小型軽量の乳幼児用活動量計開発のための有益な資料を得ることができた。また、実測の結果、園庭での自由遊びの時間において活動量が最も高く、次いで、登・降園時の身支度の時間、遊戯室での行事の練習活動時に高い活動量を示し、心拍数の変化もそれに呼応している様子がみられた。加えて、通園方法が徒歩の幼児は一日の活動量が高く、日常生活において積極的に歩くことが、幼児期の身体活動量の増加に有効であることが示唆された。 今後、実測した3次元加速度および心拍数の分布や二重標識水法により算出したエネルギー消費量との相互関連性等を詳細に解析し、日常生活における幼児の身体活動量を簡便かつ精度よく推定する方法について具体的に検討を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
市内の幼稚園の協力を得て、3歳から6歳の幼児を対象に、二重標識水法によるエネルギー消費量の実測、ならびに心拍数と三次元加速度の同時実測を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに対象児より採取したサンプルの分析を進め、幼児の日常生活におけるエネルギー消費量の実測値を明らかにし、心拍数および3次元加速度との相互関連性を解析する。
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Causes of Carryover |
活動量計の開発において、企業に協力を依頼したところ、研究用の加速度計を無償で貸与して頂くことができたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
被験者を更に募集し、データを増やす。また、開発のための試作機の個数を増やし、より多くの試験ができるようにする。
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