2016 Fiscal Year Research-status Report
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26560053
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大森 桂 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (50344784)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 二重標識水 / エネルギー消費量 / 身体活動量 / 幼児 |
Outline of Annual Research Achievements |
従来の食事指導においては、身体活動レベルの代表値から算出した推定エネルギー必要量を用いているが、より正確なエネルギー必要量を求めるためには、個人の身体活動レベルを正確に評価する必要がある。身体活動量測定のゴールドスタンダードである二重標識水法は高額かつ分析施設が限られており、特に日本の乳児について本法で実測した例は報告されていない。また、身体活動量の簡便な評価方法として歩数計等の機器が市販されているが、子ども用は見当たらない。 以上のことをふまえ、本研究の目的は、二重標識水法を用い、測定が非常に困難な乳幼児を対象にエネルギー消費量を実測し、同時に3次元加速度を終日測定し、高額な二重標識水法によらずに、簡便かつ精度よく乳幼児のエネルギー消費量および身体活動レベルを推定ための機器を開発することである。 平成28年度は、前年度に引き続き、3歳から6歳の男女計16名を対象として二重標識水法により調査した尿サンプルの分析を行い、日常生活におけるエネルギー消費量の実測値を得ることができた。同時に、胸部に装着した心拍計と3次元加速度計により連続測定した心拍数および3軸別の加速度の経時的変動や分布を明らかにした。生活活動記録の内容と照合した結果、平日の屋外での活動時の身体活動量が最も高かった。さらに、前年度に引き続き、幼児および学童を対象とした安静時代謝の縦断的測定を継続し、安静時のエネルギー消費量の発達的変容を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度の後期に約半年間の海外研修が入り、国内での実測調査が継続してできなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度を最終年度とし、これまでに収集した二重標識水法によるエネルギー消費量の実測値と心拍数および三次元加速度のデータを用いて相互関連性等の解析を進め、身体活動量および身体活動レベルの推定方法の開発をめざす。なお、多数の幼児の継続的な実測が困難であったため、今年度も被験者を募集し、可能であれば追加実験を行う。
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Causes of Carryover |
後期に海外研修のために約半年間不在となり、国内での実測調査を行うことができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度に予定している追加の実験及びデータ解析に支出する。
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