2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a nutrition-management program participating various kinds of medical service personnels for preventing frailty and osteoporosis of patients with schizophrenia
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26560067
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
坂上 元祥 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (20283913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 美紀子 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (50314852)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | サルコペニア肥満 / 精神疾患 / 栄養教育 / 食意識 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究から統合失調症による入院患者やデイケア通所者ではサルコペニア有病率高いことを明らかにした。また、精神科デイケア通所者に個別栄養教育を1回実施するだけで食意識や食生活のセルフエフィカシーが改善することも示した。そこで今回は指導回数を増やすことでより高い効果が得られるかを調べた。 精神科デイケアに通所する30名(男性15名、女性15名)を対象とし、介入群(15名)と対照群(15名)に無作為に振り分けた。食事に関するアンケートと食物摂取頻度調査を教育の前後に行った。食事に関するアンケートは食行動、食態度、食意識を問う質問、行動変容尺度の食事に関する行動変容ステージを問う質問、食事に関する自己効力感を問う質問より構成した。栄養教育としては、個別栄養教育(1人に対し20 分間を2回)を行った。 食事に関するアンケートの食行動、食事に関する行動変容ステージ、食生活セルフエフィカシーの項目では、介入前の得点には差がなかった。しかし、食態度の項目においては介入後の変化量に有意差が見られた。質問別における介入後の得点の変化量では、「栄養バランスの良い食事がどのようなものか思い浮かべることができる」で有意な改善が見られた。食物摂取頻度調査では、果物の摂取量において介入前後の変化量に有意な差が見られた。 個別栄養教育により、食意識の改善や実際の食行動が変化するなど、精神科デイケアで行う個別栄養教育は、食に関する意識的、行動的な改善効果を有することが分かった。さらに一つのテーマを二回に分けて実施することで、その内容に関連する項目で意識、行動の変化量に有意な差が見られた。このことからテーマを定め2回にわたり栄養教育を行うことは対象者の食意識、食行動改善に効果的であることが分かった。以上のことから、精神科デイケアで行う個別栄養教育は、利用者にとって有効であると考えられた。
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Research Products
(15 results)