2014 Fiscal Year Research-status Report
平面-立体の可逆変化が可能な立体設計手法による教育教材の開発
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26560081
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
伊藤 智義 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20241862)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 初等中等教育 / 形状モデリング / パターン認識 / 工学教育 / 内視鏡外科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
折りたたみ可能な立体構造を用いた教材作製をめざした研究課題である.本年度は,地球儀と月球儀を作製し,月食・日食を説明するための教材開発を行った.また,このような技術が有効かどうかを科学館や天文台関連施設,高校等の関係者と積極的に意見交換を行い,研究にフィードバックした.教育の現場では,黒板やホワイトボードのような平面では説明しづらいものが多々ある.しかし,立体形状を多く保持することは限られたスペースの中では難しい現状がある.例えば,地球そのもの,あるいは地球上の出来事を説明する場合,地球を平面図で表現すると歪んでしまうため,理科教育においても社会科(地理)教育においても難点を抱えている現状を把握した.研究成果としては,解説論文1件,研究会発表3件を行った.「3次元画像コンファレンス」での発表では,優秀論文賞を受賞した. また,構造についての研究も進めた.これまでは凸型図形しか作製できなかったが,中空にした円筒型を作り出すことに成功した.これについては,医療関係者から興味を持たれ,腹腔鏡下手術のスペーサーとしての利用が可能ではないかという示唆を与えられた.本研究課題からの派生研究として,医工学及び医学関係者と積極的にコンタクトをとり,検討を行った.こちらについても2件の成果発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
折りたたみ可能な地球儀等を実際に作製した.これらを科学館,天文台,高校,企業などに紹介し,近い将来の実用化も含めて,有用な議論を行った.一方,立体構造の研究も進め,これまでとは異なった円筒形を実現した.この構造は医工学への応用が期待されることがわかった.研究成果としては,解説論文1件,及び,招待講演1件を含む5件の研究会発表を行った.発表のうち1件では優秀論文賞を受賞した.
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Strategy for Future Research Activity |
申請時の中心的な課題である教育応用については,昨年度に作製した地球儀等を,高校等の先生方の協力を得て,実際に教育の現場で使ってみることを検討している.研究成果については,現在,国際会議で発表する準備を進めているところであり,その後,論文としてまとめる予定である.また,教育目的にとどまらず,形状についての検討をさらに進め,幅広い応用を模索していく予定である.
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Research Products
(6 results)