2014 Fiscal Year Research-status Report
教育を考えた短時間で測定可能な放射線可視化プラスチック教材の開発と指導書作成
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26560107
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Research Institution | Maizuru National College of Technology |
Principal Investigator |
石川 一平 舞鶴工業高等専門学校, 電子制御工学科, 准教授 (10511735)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 放射線教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線教育の手段としてPADCプラスチック(ポリ・アリル・ジグリコール・カーボネート)を用いた可視化実験を提案し,その実践を試みてきたが,授業中に行うには未だ実験時間がかかるという欠点もある。この教育方法をより広く世間に普及させるためには,放射線の検出精度は劣ったとしても溶けやすいプラスチックが理想的であることがわかった。そこで本研究では,実験時間の短縮を目指したプラスチックを開発することを目的としている。 プラスチック材料としては,熱硬化性樹脂であるPADCを中心に検討を行った。PADC製造の基本的な行程は,溶液の混合,溶液の注型,溶液の熱硬化に分けられる。本研究では,主に混合材料の検討,注型するときの型材,熱硬化させる温度,時間,雰囲気を検討して溶けやすいプラスチックの開発を試みた。比較のために市販の放射線検出用PADCプラスチックと試作したプラスチックにAm241のα線を照射し,95 ℃の30 % KOH水溶液で化学エッチングを行い,エッチピット直径を測定した。光学顕微鏡で十分に観察可能な大きさである直径10μmになるまでには市販品だと約35分,試作プラスチックだと約15分であり実験時間を57%短縮することができた。今後は,更なる時間短縮を目指して改良を加えるとともに, 全国各地の教育機関での授業や出前講義で使用するために実験指導書を作成する。またプラスチック製造企業にて教材としての量産を計画する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した『従来品よりも実験時間を50%以上短縮できるプラスチックを開発する』ことが達成できたので順調に進展しているといえる。教材としての量産についても,プラスチック製造企業との打ち合わせを行っており,順調に進展しているといえる。その他,学会発表など研究成果の発信も行っており,順調に成果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度では実験時間を57%短縮できるようなプラスチックを開発することができた。しかし,溶液濃度や硬化温度など最適値が得られているとは言えず,パラメータを変えて実験を行うことで,より良いプラスチックを開発できる可能性がある。平成27年度では,更なる時間短縮を目指して改良を加えるとともに, 全国各地の教育機関での授業や出前講義で使用するために実験指導書を作成する。またプラスチック製造企業にて教材としての量産を計画する。研究成果の発信としては論文投稿を行うとともに,教材を用いた出前授業等を行い広く国民に成果を公表する機会を得る予定である。
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