2014 Fiscal Year Research-status Report
降積雪・地下水人工涵養・人間活動を繋ぐ:高齢化社会を生きるアメニティゾーンの創出
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26560152
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
肥田 登 秋田大学, その他部局等, 名誉教授 (70015832)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 地下水人工涵養 / 高齢化社会 / 地下水温 / 地下水堆 / 降積雪 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度科学研究費助成事業(基金助成金)交付申請書の「平成26年度の研究実施計画」に次の3点を記した。(1)主たる研究対象地を積雪高齢化地域であり,研究態勢の整う秋田県六郷扇状地に置き,ほか国内の各所を調査地に加える。 (2)民家の屋根の雪を地下水で融かす装置を完成させる。融雪に要す揚水量,融雪によって生じる積雪水量・水温を記録,揚水量+積雪水量を人工涵養池,流雪溝へ給水,浸透能と地下水堆の変動等を観測する。(3)FRIEND-Water 2014: 7th Global F-Water Conference in Montpeller, France 07-10 Oct 2014 に参加して研究成果の一部公表と資料収集を行う。 上の3点の研究実績の概要は次のとうりである。(1)について:六郷扇状地に設置されている地下水観測装置(過去の科研費により設置した野中,馬町の各ピエゾメータ)を使って,本研究課題の基礎となる,水理水頭および地下水温の継続観測を実施した。ほか,熊本市,吉野ヶ里町,唐津市において本研究課題にかかわる調査・資料収集を行った。2)について:六郷扇状地において民家の屋根の雪を地下水で融かす装置の扱いは,この冬は少雪の年であったため,試行の段階でとどめた。ほか,地下水人工涵養池への給水にともなう地下水堆や地下水温の時空間変動に関する記録を年度を通して採取した。(3)について:次ページの「13.研究発表」欄に記したとうりMontpellerにおいて成果の一部を公表した。併せて本研究課題にかかわるスペイン,ポルトガル,ロシアの関係資料を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上の「研究実績の概要」に記したとうり, 平成26年度の研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1.六郷扇状地に設置されている地下水観測装置(過去の科研費により設置した野中,馬町の各ピエゾメータ)の内,水位および水温の各センサーの一部,さらに水位,水温の自記記録装置の一部が耐用年数に達して劣化しているために更新を行い,本研究課題の基礎となる記録の採取を継続する。 2.縄文時代以降~現代に至る,地下水・湧水の人間とのかかわりを系統的にまとめる必要を痛感している。これを成し遂げることにより,本研究課題の内容は一段と説得力を増すことになると考える。 3.平成26年度の研究を補足しながら,科学研究費助成事業(基金助成金)交付申請書に記した平成27年度以降の研究の実施項目を遂行していく。
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Causes of Carryover |
六郷扇状地における地下水観測装置の一部更新及び機器修理を平成27年度にまとめて行うために一部の費用を保存した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
地下水観測装置の一部更新及び機器修理等を実施するための費用に充てる。
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Research Products
(2 results)