2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26560158
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
松山 洋 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (50264586)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 山岳氷河 / 天山山脈 / 地球温暖化 / 現地測量 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015 年 8 月 2~9 日の日程で天山山脈 1 号氷河を再訪した。同行者は山本遼介(都市環境科学研究科 博士後期課程 1 年)であり,現地調査の際には中国科学院新疆生態与地理研究所の Dr. Kezer K. のお世話になった。 再訪の目的は,2014 年 8 月に 1 号氷河を写真撮影した際,1994 年および 2004 年の写真と同じ角度で撮影できなかった理由を明らかにすることである。現地調査の結果,2004~2014 年の間に,中国科学院寒冷地乾燥地環境工学研究所によって気象観測用の鉄塔が設置され,2014 年はこれを避けるように氷河の写真を撮影したことが原因であることが判明した。また,鉄塔の設置に伴い,この付近の地形も改変されていたことが分かった。 天山山脈 6 号氷河の測量に関しては,2014 年度の調査で外国人が行なうことはできないことが分かった。そのため,Dr. Kezer の知り合いの測量会社に依頼して,2015 年現在の地形図を作成してもらった。成果は図としてのみ提供されたため,これを元にデジタル標高データを作成し,1983 年,2003 年の地形との違いについて現在鋭意解析中である。 また,過去 30 年間における 1 号氷河の変遷と気候変化との関係について考察を行ない,2016 年 3 月に首都大学東京で行なわれた International Science Conference on MAHASRI でポスター発表を行なった。現在,発表内容について,論文投稿準備中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2015 年夏に予定していた 6 号氷河の測量を自力ではできなかったが,現地の測量会社に代行していただくこと,およびそのデジタル化によって,希望していたデータを取得することができたため。 また,過去 30 年間における 1 号氷河の変遷と気候変化との関係について,国際学会で発表するとともに,論文投稿直前まで年度内にこぎつけることができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
過去 30 年間における 1 号氷河の変遷と気候変化との関係について,2016 年度中に論文が受理になるよう努力する。また,6 号氷河の変化(1983 年,2003 年との比較)についても,引き続き検討していく。
|
Causes of Carryover |
2015 年度の執行額が予算(\1,730,322)を超えないように当該年度の予算を執行したところ, \72 残額が発生しました。全額基金ですし少額ですので,予算を繰り越すのは問題ないと判断しました。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
繰越金 \72 を翌年度分と合わせて執行する予定です。
|
Research Products
(3 results)