2014 Fiscal Year Research-status Report
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26560164
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
酒井 慎一 東京大学, 地震研究所, 准教授 (00251455)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 小型低消費電力地震計 / 低ノイズレベル / 試験観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、小型で安価な低消費電力地震計を調査し、いくつかのセンサーを選択した。その中から一つのセンサーを選んで、25台購入し、実際に地震データの取得実験を行った。まず、地震研究所1号館の室内で数日観測し、稼動状況のチェックを行った。元々、大振幅の地震動が入力した時にだけ収録が行われるトリガ方式の収録システムになっていたが、ソフトに修正を加えて連続的に地震波データを取得することに成功した。その結果、地震計の分解能を明らかにすることができ、機器による性能の個体差やバラ付き具合を示すことができた。 次に、この地震計を足尾観測点に持って行って、野外観測を行った。足尾観測点は地動のノイズレベルが低いため、地震研究所で観測に使われている高精度地震観測システムと比較して、センサー自体のシステムノイズを明らかにするのが目的であり、現在解析中である。さらに、鋸山観測点でも野外観測を行った。ここでは、深さ約100mの横孔があり、広帯域地震計や傾斜計といった他の機器との性能の比較が目的である。約1週間の連続観測を行うことに成功したため、ノイズレベルの変化だけでなく、地震波形も収録することができている。 なお、避難誘導および救援活動に必要な情報に関しては、どのような情報が必要なのか、それがどのように集約されれば役立つのか、それをどのように伝えるべきなのか等、地域の人にとってどんな情報が必要とされるのか、新潟県の防災担当者等に聞き取り調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在は、観測機器の選定を行って、小型で安価なセンサーが見つけられたため、25台購入し、試験観測を行ったところである。このセンサーを組み込むことのできるユニットに関しても、その調査が順調に開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、テスト観測の結果の解析を進め、その性能のチェックを行う。さらに、このセンサーを組み込んで、システム全体としての小型化に関する開発を進める予定である。
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