2015 Fiscal Year Research-status Report
ガウジ介在岩の変形と電磁気学的応答およびユニバーサルラインを用いた自然電位観測
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26560186
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中川 康一 大阪市立大学, 都市研究プラザ, 名誉教授 (80047282)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | せん断分極(SIP) / ガウジ / 自然電位 / 地すべり / 破壊予知 / 地震予知 |
Outline of Annual Research Achievements |
ガウジの変形に伴って生成される電気的分極事象(SIP)を野外において検証するのに必要な観測システムの構築は、この研究を遂行する上で重要な要素となっている。本年度は、この観測システムの充実に向けて、自動化に重点を置いたシステム開発を行った。これは。観測地が愛媛県大洲市豊茂町の山中で遠隔であるため現地に赴くのは簡単でなく、遠隔テレメータシステムの導入が不可欠となっている。現状では、このテレメータシステムを購入することは価格的に無理であるため、自作する必要があった。自作するメリットとして、観測の種類とその量に適したシステムが自由に構築できることが挙げられる。地盤の破壊すべりに伴う電位変化を的確に捉えるためには、一般にそのすべりのきっかけとなる降雨の状況を把握することが重要となる。したがって、データの収集には、自然電位のほか、降雨計と土壌水分計の設置がとりあえず不可欠となる。これらのデータをパソコンに取り込んで、クラウド上に保管し、これを研究室でダウンロードできるようなシステムを開発した。これによって安価なテレメータシステムが構築できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
地すべり地の野外観測において、信頼性の高いデータの取得を心がけようとするとき、ノイズが少ない連続した観測値が得られるような観測態勢が必要となる。そのためには、観測フィルドの設定、電極の種類およびその配置の吟味、ケーブルの敷設法、計測システムなどいろんな処理・過程での準備作業が必要となってくる。観測の成否を決めるのは観測トラブルを如何になくすかであるが、これまでの経験では突発的な事故によって、計測不能となることはよくある。信号ケーブルは落雷を受けやすく、落雷を受けた場合コンピュータを含めて観測システムが損壊する。そのため入力回路に過電圧に対する遮断回路を負荷する必要がある。またモグラなどのげっ歯類からケーブル断線を防止するための対策を施さねばならなくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
室内試験では、粘土のせん断分極のメカニズムに関する実験を実施する。分極のメカニズムについては、これまでの実験から粘土粒子表面とそれに接する水分子との物理化学的結合が密接に関係していることが大筋解明できているが、さらに分極の強度を決定する因子の寄与を定量化ができないか検討したい。 野外観測においては、観測システムがほぼ完成しているので自然電位ならびに降雨量などを同時記録し、これらチャンネル間の相関やすべり変位などとの関係を解析していきたい。また、ユニバーサルラインの信号線としての利用可能性を追求する。現在稼働中のラインの中で利用可能な回線の有無を調査し、空いているものがあれば管理当局に使用申請を提出したい。
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Causes of Carryover |
以前から使用していた観測システムが使用可能だったためにこれを流用していたがいろんな部分で,老朽化が目立ってきたので、それらを更新したい。同時に従来システムのサンプリング速度が小さいため、高速のADコンバータを増設して、より高周波の記録も採取できるようにしたい。今回、熊本地震が発生して、各所で崩壊が発生しているため、そこでの調査と可能であれば自然電位の観測も実施したい。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在の観測地(大洲地すべり)における支出予定:物品費 約30万円(A/Dコンバータ、電子部品、など)、旅費約 20万円、人件費・謝金 約15万円、その他 5万円、小計70万円。熊本地震に伴う崩壊地の観測における支出予定:物品費 約40万円(PC,、A/Dコンバータ、電子部品、など)、旅費約 20万円、人件費・謝金 約15万円、その他 5万円、小計80万円。予備費 4万円 総計 154万円
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] Resistivity profiles and foundation structure of Central Tower in Bayon Temple, Angkor Thom2015
Author(s)
K. NAKAGAWA, Y. IWASAKI, M. ARAYA, S. YAMADA,, I. SHIMODA, T. NAKAGAWA and T. KOYAMA
Organizer
International association of Engineering Geology
Place of Presentation
Kyoto Univ., DPRI,(Uji City, Kyoto Pref.)
Year and Date
2015-09-26 – 2015-09-27
Int'l Joint Research
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