2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26560215
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
市川 和洋 九州大学, 先端融合医療創成センター, 教授 (10271115)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 抗酸化物質 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
抗酸化酵素・物質は、酸化ストレス防御において重要な役割を果たしている。アスコルビン酸は主要な抗酸化物質であるが、プロオキシダント・アンチオキシダントの両面を有するなど複雑な役割を果たしていると考えられており、その機序解析が酸化ストレス疾患研究に重要である。本研究では、抗酸化防御系の中でアスコルビン酸に着目し、マウス個体においてオーバーハウザー効果MRI(OMRI)を用いてアスコルビン酸の動態を計測することで、酸化ストレス疾患におけるアスコルビン酸の関与・役割の解析を、リアルタイム計測を実現する技術基盤を創生することを目的とした。前年度までに、アスコルビン酸の皮下投与、筋肉内投与後のOMRI画像化に成功したが、理論推定値より検出感度が低く改善の余地があった。 そこで本年度は、まずOMRI励起条件の網羅的検討により、条件最適化を図った。その結果、理論推定値程度まで検出感度が上昇し、励起周波数を100ppm以下まで制御すること、温度ドリフトを考慮した励起を行うことが肝要であることがわかった。以上の改良に基づき、実験動物体内でのアスコルビン酸可視化を行ったところ、アスコルビン酸の外部投与条件下で、マウス等におけるアスコルビン酸ラジカルの画像化を実現した。また、正常マウスにおけるアスコルビン酸ラジカル計測では、個体のばらつきで計測できない場合があるものの、高感度化を実現した。
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