2014 Fiscal Year Research-status Report
環状・球状ハルバッハ配列磁界による幹細胞自己生成組織の線維配向化
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26560218
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
藤江 裕道 首都大学東京, システムデザイン学部, 教授 (20199300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中楯 浩康 首都大学東京, システムデザイン学部, 助教 (10514987)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | バイオメカニクス / 間葉系幹細胞 / 組織再生工学 / ハルバッハ配列磁界 |
Outline of Annual Research Achievements |
永久磁石の配置として,立方体形状のネオジウム磁石8個を口の字状に配置した磁石配列を基本とした.この配列を一層あるいは層状に重ねて,先行研究の報告を参考にして,数100ミリ~数Tの磁束密度となるような磁場環境の設定に注力して研究を進めた.解析では,一層では0.6 T程度の磁束密度が,三層では0.86 T程度の磁束密度が,磁石配列の中心部分に発生することが確認された.3層以上では磁束密度の上昇はわずかであった.よって,総数は3層を最大とすることにした.また,磁場が培養細胞に与える影響を細胞の形態観察により行った.その結果,0.3 T程度の磁束密度下では間葉系幹細胞は影響を受けないが,0.6 T程度の磁束密度下では同幹細胞がわずかに伸展することが分かった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
球状ハルバッハ配列磁界の配置を取ることが現実的に困難であるため,環状ハルバッハ配列に注力して検討を進めた.発生する磁束密度に関しての解析および実験は順調に行われており,研究計画通りに進捗している.
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Strategy for Future Research Activity |
研究開始時には1 T以上の磁束密度を生成することを目標にしていたが,その後の最新研究発表で,数10 mTの磁束密度環境が細胞分化に影響を及ぼす可能性が示唆されるようになった.そこで,生成する磁場環境の条件を広めに設定して,より広範な条件での検討をおこなうことが必要である.具体的には,数10~数100 mTの磁束密度では細胞分化への影響を,それ以上の磁束密度では細胞外基質生成への影響を調べる.
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Causes of Carryover |
研究計画通りに進捗しているが,わずかながらの予算残を生じた.年度末に研究進行状況を見極め,年度内に使用する必要がないと判断されたため,本予算を次年度に回すことにした.この処置が研究遂行に影響を及ぼすことはないと考えられる.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
わすかではあるが予算を次年度に回し,物品購入や旅費等に回して,有効活用する計画である.
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Research Products
(2 results)