2016 Fiscal Year Annual Research Report
Improvement of the fiber orientation of stem cell-based self-assembled tissues cultured in a magnetic field via a Hallbach array
Project/Area Number |
26560218
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
藤江 裕道 首都大学東京, システムデザイン学部, 教授 (20199300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中楯 浩康 首都大学東京, システムデザイン学部, 助教 (10514987) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 再生医工学 / バイオメカニクス / 間葉系幹細胞 / ハルバッハ配列磁界 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では環状ハルバッハ配列を模擬した磁場発生装置の磁場強度についてシミュレーションを行い,その結果に基づいて,目標発生静磁場を0.7 Tとする磁場発生装置を設計製作した.製作した装置の磁場特性について計測を行った後,この静磁場環境下でウサギ滑膜由来間葉系幹細胞を含む細胞群を培養し,その増殖と形態について調査した.その結果,以下のことがわかった. 1) 環状ハルバッハ配列を模擬して作製した磁場発生装置は,磁束密度0.674 Tの均一な磁界を発生する. 2) MSCを0.674 Tの静磁場環境下で培養すると,培養18日目までは接着面積が大きくなる. 3) MSCを0.674 Tの静磁場環境下で25日間培養することで,細胞占有率が減少し,細胞密度が低くなる. 4) 0.674 Tの静磁場環境は,MSCの配向角度,アスペクト比には影響をおよぼさない. つまり,0.674 Tの静磁場は,滑膜由来間葉系幹細胞を含む細胞群に対して,配向角度やアスペクト比などの形態には影響せず,接触面積を増大させるものの,細胞の専有率と密度を低下させることが分かった.他の研究結果も念頭において考察すると,静磁場環境下で間葉系幹細胞を培養することで,細胞内のF-アクチン量が減少し,細胞が膨張したため,培養18日目に接着面積が大きくなった可能性が考えられる.そして,培養25日目では,細胞密度が大きくなったことで,細胞が充分に伸展できず,6,18日目より接着面積が小さくなったと考えられる.当初予想された変化よりも小さな変化ではあるが,静磁場が本細胞に影響を及ぼすことが明らかとなった.
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